プログラムレポート


6周年記念 畠山重篤さん講演会の様子(2019年2月16日開催)

2月16日に宮城県気仙沼から牡蠣じいさんこと畠山重篤さんがま・あ・るにきて「海のこと、山のこと」というテーマでお話してくださいました。

 

畠山さんは、牡蠣やホタテの養殖業の傍ら「森は海の恋人」を合言葉に植林活動を30年以上続けている方です。NPO法人『森は海の恋人』の代表でもあります。

2019年2月16日_畠山重篤さん講演会

 

この講演会はま・あ・るの6周年記念イベントとして開催をしました。開催にあたっては静岡市海洋産業クラスター協議会のみなさまにご協力をいただいています。

当日は県内各地から足を運んでくれた方がたくさんいらっしゃいました。全員の方にどこからお越しかお伺いできていませんので、中には県外からお越しいただいた方もいらっしゃったかもしれません。

2019年2月16日_畠山重篤さん講演会

 

最初に牡蠣のお話を聞きました。以前牡蠣の養殖のとき、どんなえさをあげているのか?という質問がこどもからあったそうですが、とくべつなものを与えて育てるわけではなく、海の水の中の小さな植物プランクトンをたくさん食べて大きくなるということを教えてもらいました。

 

そのため牡蠣は1匹で1日にドラム缶1本、約200リットルの海水を吸って生きているそうです。海水が汚れてしまうと悪いプランクトンが増えてしまい、それはそのまま牡蠣がどんどん食べてしまうので大きな影響があるそうです。

2019年2月16日_畠山重篤さん講演会

30年以上前から海で牡蠣の養殖をしている畠山さんは、牡蠣が元気に育つ海を保つには、山と川を豊かにすることはもちろん、そこに暮らす人々の意識が大切と気づき、山での植林活動を続けてきました。地元のこどもたちにもそのことを伝える為にこれまでに1万人のこどもたちを養殖場に招いてきたそうです。こどもたちの中には植物プランクトンの研究者になった方もいらっしゃるそうです。

 

東日本大震災で一度は、海に生き物がいなくなってしまいもう牡蠣は育てられないと思っていた時期もあったそうですが、これまでの活動で山と川とその周辺の環境が整っていたことが功を奏して1年もしないうちに豊かな海に戻り、大きな牡蠣が育ったということも聞きました。

2019年2月16日_畠山重篤さん講演会

最近静岡市で話題になっているサクラエビの不漁のお話も富士山や周辺の川、そしてその流域の人の営みに関係があることは間違いないとおっしゃっていました。

 

そして最後に鉄の大切さも教えていただきました。鉄がなくては植物も海の生き物も、人間も生きられないそうです。

1時間の短い間でしたが、畠山さんから貴重なお話を伺うことができました。こどもにもわかりやすい言葉で気持ちを込めたお話をきけたので、こどもたちにも先生の想いが伝わったと思います。

少しだけですが動画もありますので、ぜひご覧ください。

講演会の様子

 

このあと、こどもたちは牡蠣の殻むき体験と、牡蠣グラタンの講座を行いました。後半の様子はこちらをご覧ください。

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