プログラムレポート


【常葉大学×ま・あ・る】大学生がこどもバザールを運営!:バザール日記(2022年6月25日・26日開催)

常葉大学造形学部と「こどもバザール」の協働事業、第二弾を6月25日(土)と26日(日)に行い、合計51名の大学生と45名のこどもたちが共に活動をしました。

 

▼大学生がこどもバザールを体験した前回の様子はコチラ

常葉大学×こどもバザール 大学生こどもバザール体験の様子:バザール日記(2022年4月30日、5月1日)

 

今回は、大学生が「こどもバザール」ならぬ「大学生バザール」を運営します。社員さん・お客さんとなって体験するのは、こども店長とMJV(元こども店長の中高生)です。最後に、こども店長たちが「大学生バザール」を評価し、フィードバックをします。

2022年6月26日_常葉大×ま・あ・る

 

 

大学生は前回の「こどもバザール」の体験をふまえて、「よりよいお店運営をするためにどうしたらいいのか」を検討し、自分たちが提案するお店の運営に向けて準備をしてきました。

26日と27日は、それぞれ違うクラスの大学生がバザールを運営します。26日のクラスをA、27日のクラスをBとして紹介します。そして、クラスごと7つのグループに分かれ、グループごとに次の7種類のお店・仕事を担当しています。

 

①ハローワーク

②プラバンや

③ゲームや

④ラッキーパーク

⑤ざっかや

⑥デザインのおしごと

⑦新しいお店

 

当日は、10時から準備をスタートしました。グループによって、準備を開始する時間もまちまちです。

 

無人販売所を作ったり

2022年6月25日_常葉大×ま・あ・る

 

誘導するための足跡をつけたり

2022年6月25日_常葉大×ま・あ・る

 

かざりつけをしたり

2022年6月26日_常葉大×ま・あ・る

 

いつもとちがう場所にお店を準備したり

2022年6月26日_常葉大×ま・あ・る

 

表示やレイアウトを工夫したり、いつものこどもバザールにはないモノを出現させたりと、限られた時間で試行錯誤しながら作り上げていきます。

 

あっという間に、こども店長たちの集合時間です。「大学生バザール」の説明は、ハローワーク担当の大学生が行います。

2022年6月25日_常葉大×ま・あ・る

 

 

ここから、順を追ってお店の様子を紹介します。

 

①ハローワーク

Aクラスは、「ここを通ってね~」という足元サインを増やしたり、仕事内容を伝えるための表示を作ったりという工夫がありました。

2022年6月25日_常葉大×ま・あ・る

2022年6月25日_常葉大×ま・あ・る

 

次のおしごとを待つ人を楽しませるためのゲームを用意していました。

はじめて会う人同士でも、どの学年でも、だれでも簡単にできるゲームで、「待ち時間の遊びや紹介するときの言い方などが良くてまねしたいと思った!」とこども店長。次のこどもバザールで取りいれられるかな?

2022年6月25日_常葉大×ま・あ・る

 

Bクラスは、おしごとの内容紹介を紙芝居風に仕上げて、絵でわかりやすく伝える工夫をしていました。

2022年6月26日_常葉大×ま・あ・る

2022年6月26日_常葉大×ま・あ・る

 

さらに、おしごとの予約制を実施!

最初の回で、おしごとが定員に達してしまうと、通常は次の紹介までハローワークで待つことになります。ハローワークで待つのがもったいない!ということで、次の回の仕事を予約すると、そのあとは買い物やゲームなど自由に過ごすことができる仕組みになっていました。画期的ですね!

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待っている人のために、ジャンケン大会も準備していました。

ハローワーク担当の大学生とハローワークに並んでいる全員がジャンケンをして、勝ち抜いた一人が、最後にハローワークの大学生とのジャンケンに勝つと景品がもらえるルールです。おしごと紹介のあと、みんなでやってみました!

 

②プラバンや

Aクラス、Bクラスともに、種類豊富な新しい商品を作ってきてくれました。

 

立体になっている指輪やクリップ

2022年6月26日_常葉大×ま・あ・る

 

キーホルダー付きプラバン

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星座プラバン

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プラバンの破片を活用したアイデア商品。

うすーく色をつけて、細かくして、ボトルやボールペンにつめた“虹のかけら”。商品名もステキ!!

2022年6月26日_常葉大×ま・あ・る

 

こどもたちが興奮して「みてみて!これすごくない!?プラバンのはしっこだって!!」と教えてくれました。

 

 

社員さんのための色見本

焼く前と焼いた後だと色が違うので、色見本があるとわかりやすいですね。

2022年6月25日_常葉大×ま・あ・る

 

社員さんのおしごとで使う、商品を作るための“台紙”も新しくなっていました。ファイルにまとめられた台紙の見本を真剣に見るこども店長たち。いつも以上に集中して商品を仕上げます。

「プラバンやの台紙をファイルにまとめていたのがよかった。いつもたくさんの中から台紙を探していたから、探しやすくなった。」

「マーカーでしかぬれないものだけでなくて、色鉛筆でもぬれるプラバンがあったし、白いプラバンもあってよかった。」などおしごとをして感じたことをいろいろと話してくれました。

2022年6月25日_常葉大×ま・あ・る

 

 

 

③ゲームや

Aクラスは、新しいゲームとして“わなげ”を準備していました。ピンをペットボトルでつくり、中に景品を入れて、“わ”が入ったところのピンの中身(景品)をもらえる仕組みです。

2022年6月25日_常葉大×ま・あ・る

 

 

順番まちを解消するために、予約カードを配布。

2022年6月25日_常葉大×ま・あ・る

 

自分たちがつかっている割引券より豪華な半額券!

2022年6月25日_常葉大×ま・あ・る

 

Bクラスは、新しいゲームとして“ボートレース”、“玉入れ”、“謎解き”の3種類が登場。

ゲームや担当以外の大学生も協力しながら、バケツリレーで水をたらいに入れます。

 

 

こどもバザールのお店の中で水を使う日が来るとは…。「え?水って使っていいの?」「ボートレースすごい!」とこどもたちも大はしゃぎ。

2022年6月26日_常葉大×ま・あ・る

 

最近のこどもバザールでは“わなげ”以外に“投げる系”のゲームがなかったので、こども店長たちにとっては“念願の玉入れ”となりました。

「いがいとむずかしい…。でも楽しい!」

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“謎解き”は、こどもバザールエリア全体を使います。

最初に渡された紙にかかれた謎を解いて、導かれた場所へ行くと、次の謎があり、その謎を解くと別の場所へ誘導されて、また謎がある。3つの謎を解くとゴールにたどりつく仕組みです。

2022年6月26日_常葉大×ま・あ・る

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ゴールに置かれた用紙に、答えを記入し、全問正解になるとガチャができる仕組みです。

2022年6月26日_常葉大×ま・あ・る

 

ガチャの中身は、大学生が作った限定バッチ!こども店長がストラップにバッチをつけているのを見て「缶バッチだったら喜んでくれるかな」と考えてくれたようです。まさに「ユーザーに寄り添う視点」。

色や図柄が異なるバッチが入っていたので、「自分は赤だったよ!」「私はコレ!」と謎解き達成者同士が見せあって盛り上がっていました。

2022年6月26日_常葉大×ま・あ・る

 

さらに、それぞれのゲームの得点のランキングをホワイトボードに書き出しました。

「ランクが出されて、やりがいがものすごくあった!!他の人とも楽しくできたのもいい!!」と大好評でした。

2022年6月26日_常葉大×ま・あ・る

 

 

④ラッキーパーク

Aクラスは「とにかくお店を目立たせる!」ことに重点をおき、装飾にこだわってお店を準備していました。表示を大きくしたり、電飾をつけたりと、にぎやかな雰囲気に大変身!

2022年6月25日_常葉大×ま・あ・る

2022年6月25日_常葉大×ま・あ・る

 

利用者を増やすための仕掛けとして、3回ゲームをすると1回糸くじが無料になる“スタンプカード”を用意していました。これが大ヒット!!

スタンプカードをつくるときにニックネームを確認するところで、大学生とのコミュニケーションがうまれていました。

2022年6月25日_常葉大×ま・あ・る

2022年6月25日_常葉大×ま・あ・る

 

Bクラスは“いつもと違う、わくわく、どきどきをつくりたい”ということで、謎の小部屋をつくりました。

ラッキーパークの新しいゲーム“ルーレット”を体験する部屋です。暗闇に連れていかれるのはちょっと怖い気もしますね・・。

2022年6月26日_常葉大×ま・あ・る

 

怖がってしまうかと思いきや、こどもたちは、大学生のお兄さんのトリコに。とっても面白かったようです★

 

その他にも、新しいカードゲームを作ったり、社員さんのおしごとを新しくしたりと工夫をしていました。

2022年6月26日_常葉大×ま・あ・る

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⑤ざっかや

Aクラスは“お店の導線をかえて、今のままでより良いお店にしたい”ということで、レイアウトをガラッとかえました。

新しいレイアウトはこども店長に大変好評で「会計用のレジがある!」「お店の中のスペースで売っているから、混んだときにバザールの通行のさまたげにならないように工夫されているね。」と、感心しながら利用していました。いつものこどもバザールにはない、目線に合わせた表示もわかりやすかったようです。

 

2022年6月25日_常葉大×ま・あ・る

 

“お手製レジ”まで商品を持って行って、お会計をします。一般的なお店の買い物スタイルに近づきました!

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レジでお会計できるように、1つ1つの商品に値札をつけていました。

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Bクラスは、新商品をたくさん作ってきてくれました。

2022年6月26日_常葉大×ま・あ・る

 

社員さんが作る商品も、これまでにはない、新しい商品を準備してくれました。カラフルな眼鏡と生き物マグネットです。

2022年6月26日_常葉大×ま・あ・る

2022年6月26日_常葉大×ま・あ・る

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ざっかや担当の大学生から当日を迎える前に、こども店長へ「“トイレットペーパーの芯”と“ペットボトルのキャップ”をざっかやに持ってくるとちょっといいことあるかもしれないよ」とアナウンスしていました。

 

こども店長からは「“かもしれない”だから、ないかもしれないよね」「持ってきたけど、なにがあるの?」と質問攻めに。

実際にざっかやへ行ってみると、「みてみて!このシール、かわいくない?」「ちょっといいことだったね~」と、“ちょっといいこと”を喜んでいました。

 

SDGsに興味のあるこども店長は「廃品をリサイクルして商品にできるから、すごくいいと思った。バザールでできそう。」とこどもバザールに組み込む方法を考えはじめていました。

2022年6月26日_常葉大×ま・あ・る

 

“ちょっといいこと”の大学生がつくったオリジナルシール。

2022年6月26日_常葉大×ま・あ・る

 

 

 

⑥デザインのおしごと

Aクラスは、自分たちが体験したときに、デザインを作った後、その場では何の形にもならないところに注目し、“社員さんがとりくんだ仕事を、何かの形にして、仕事の成果を見せられるようにしたい”と改善策を提案してくれました。

その改善策は、“シールにして、3Fバザールエリア内で無人販売する”です。

2022年6月25日_常葉大×ま・あ・る

2022年6月25日_常葉大×ま・あ・る

 

いつものおしごとでは、“今日はこのテーマにあったデザインをしよう”というように、全体で同じテーマにチャレンジしますが、今回は一人ひとりバラバラのテーマに挑戦しました。

まあるんのBOXから2枚紙を引き、その紙に書かれたものが、社員さんがデザインするテーマとなります。

「BOXからテーマを選ぶのが楽しい!」「ひいたテーマによって、いろいろ想像できるのがいい。」

2022年6月25日_常葉大×ま・あ・る

2022年6月25日_常葉大×ま・あ・る

 

データをとりこんで、印刷する間の待ち時間は“変な生き物の名前クイズ”をやっていました。

“変な生き物の名前”を見て、想像してその動物の絵をかくというものです。一番正解に近い絵を描いた人には、大学生特製シールをプレゼント。

2022年6月25日_常葉大×ま・あ・る

 

Bクラスも「デザインをしただけでは仕事になっていないのでは」というところに着眼し、“デザインの依頼を受けて作る形にチャレンジしたい”と取り組んでくれました。

 

デザインの操作方法を分かりやすくした冊子をつくったり、説明方法の見直しをしたりしました。

 

“デザインの依頼”というところで、それぞれのお店の商品や、デザインのサンプルを用意していて分かりやすいですね。

2022年6月26日_常葉大×ま・あ・る

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おしごととしては、難しいところもあり、ちょっと苦戦しましたが、“デザイン依頼を受けてデザインする”というアイデアはとてもよかったので、何回か繰り返してブラッシュアップしたら形になる予感がありました。今後のこどもバザールの参考にしたいです。

2022年6月26日_常葉大×ま・あ・る

 

 

⑦新しいお店

Aクラスは“今のバザールにないものを提供したい”ということで、体験を提供する“アトリエ”というお店を出店しました。

2022年6月25日_常葉大×ま・あ・る

2022年6月25日_常葉大×ま・あ・る

 

社員さんは、おしごととしてフレームをデコレーションして完成させました。パーツもたくさんあって、社員さんの個性が出る仕上がりとなっていました。

2022年6月25日_常葉大×ま・あ・る

 

お客さんは、社員さんが作ったフレームを選んで、フレームの中に入れる作品を自分で作ることができます。

2022年6月25日_常葉大×ま・あ・る

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「自分たちで考えたことがない新しいお店ですごい。」

「仕事もとっても楽しいし、作るのもおもしろくて、フレームを選ぶのもたのしい。」

「みんな自由につくれて、かわいいし、考えることもできるから。」

とこども店長からもたくさんの意見が出ました。

 

36期のこども店長が運営するこどもバザールでは、本屋が登場する予定です。その本屋担当の店長は、これから自分がつくっていく本屋のヒントを得たようでした。

「社員さんとしてフレームを作るのも楽しかったし、お客さんとしてぬりえや1コママンガを作るのも楽しかったから。本屋も1コマなどの商品案が出ていたので、参考にしたいです。とにかく楽しかった!」

2022年6月25日_常葉大×ま・あ・る

 

Bクラスは“ものづくりの仕事にこだわらない。リアルを追求したお店にしたい”という視点で、“まある神社”をつくりました。

事前に、お守りやおみくじ、御朱印や御朱印帳など、リアルを追求したひと手間かかった販売物を準備しました。

2022年6月26日_常葉大×ま・あ・る

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当日は、鳥居の製作からスタートし、お賽銭箱やお社のセッティングなどを手際よくこなし、かなりの気合を感じるものが出来上がりました。

2022年6月26日_常葉大×ま・あ・る

 

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社員さんは御朱印を書いて、ハンコを押すおしごとや

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参拝客の対応をするおしごとをします。

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参拝マナーを学ぶこともできます。

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「自分には思いつかないサービスがあったのがよかった。」

「なかった物を全部つくるのはたいへんだったと思うけど、全部つくってすごいがんばっていた。」

「参拝とか本格的で楽しかった。」

「やっている大学生さんたちがおもしろかった。」

と、こども店長にはかなりの刺激になっていたようです。36期の参考になったかな。

2022年6月26日_常葉大×ま・あ・る

 

 

最後に、こども店長は大学生バザールの評価をします。シートに真剣に書いてくれました。

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そして全体であつまって、こども店長からフィードバックをしました。

 

 

大学生からも感想をもらい、活動を終えました。

2022年6月25日_常葉大×ま・あ・る

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コロナ禍になってから、こども店長の活動はシフト制になりました。

シフト制になったことで、活動時間が限られてしまい、こども店長の“余白の時間=自由に遊べる時間”を1回の店長活動のなかで確保することが難しくなっていました。

今回は久ぶりに、こども店長同士が、こどもバザールのお店で買い物をしたり、ゲームをしたりすることができました。

 

「これ、おそろいで買っちゃった!」

「いっしょにゲームやろう。」

「〇〇は全部1位だよ、すごくない!?」

「え?それ、どこにあった?」

 

などなど、ごく自然なコミュニケーションが頻繁に行われていました。

 

2022年6月26日_常葉大×ま・あ・る

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こども店長同士が自分たちの店長としての役割に関係なく、自由に活動することのできる充実した時間となりました。その中で、自然と自分たちのお店運営のことを考える瞬間もありました。

 

「これは、いつものバザールでもやったほうがよくない?」

「この置き方のほうが見やすいね。」

「自分でも、作れるかな…。」

「真似してもいいのかな。」

 

今回の「大学生バザール」を体験したことが今後のこども店長の運営するこどもバザールにどんな形で生かされていくのか今からとても楽しみです。

2022年6月25日_常葉大×ま・あ・る

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はじめは緊張していたこども店長でしたが、終わりのころには、大学生の皆さんとも打ち解けていました。

2022年6月26日_常葉大×ま・あ・る

 

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大学生の皆さんが、試行錯誤をしながら「より魅力的なこどもバザールをつくる」ことを真剣に考えてくださったおかげで、こども店長たちはいつもと違う、特別感のあるこどもバザールを満喫することができました。

 

そして、その姿勢は、こども店長の今後に大きな影響を与えたと感じます。

 

大学生の皆さん、本当にありがとうございました!!

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