プログラムレポート


自然薯のすりおろし体験 とろろ汁と旅人の文化を学んで食べよう 館外講座の様子(2018年12月23日開催)

12月23日は、静岡市駿河区丸子にある老舗『元祖 丁子屋』にて、とろろ汁作りを親子で体験する講座を開催しました。

 

丁子屋は慶長元年(1956年)の創業から422年続いているお店です。

 

その歴史あるお店の十四代目である柴山広行さんが、とろろ汁作りだけでなく、丁子屋の歴史と共に「東海道」とはなにか、宿場とはどんな役割をもっていたのか・・など、小学生にもわかりやすく楽しくお話してくださいました。

 

この写真に写っているもの・・・なにかわかりますか?

江戸時代の旅のガイドブックのようなものだそうです。

全国の宿場の情報などがここには書かれています。

スマートフォンなどで誰でも手軽に観光情報などを調べることができる現代からすると、当時の人の旅の大変さが想像できますね。

車も、電車も、新幹線もない。道路も今ほど整備されているわけではない。そんな中で長距離の移動をするのに、欠かせなかったのが「宿場」です。

旅人たちは各地の宿場で休みながら、目的地を目指したのですね。

 

旅人の気持ちになるために?!旅人の格好をしてみました。

この羽織はなかなか重いようです。

丁子屋のお店の中には、展示コーナーがあります。

歌川広重さんが描いた丸子宿の絵を見ながら、想像力を働かせて400年前にタイムスリップ!

よくみると、お客さんがとろろ汁と思われるものを食べていますね。「名物とろろ汁」の看板もありますね。

お店の外には、キセルを加えて歩く男性が・・・。

この人は、「とろろ汁」に欠かせない「自然薯」の生産者さんかも?!

先ほどの全体図から見ると、空の色は赤く夕方だと思われます。

腰には大きな巾着袋。収穫した自然薯を丁子屋に納品して、もらったお金がそこに入っているのかも・・・!

本当のことは分かりませんが、1枚の浮世絵から様々なストーリーが広がりますね。

そして、現代の丁子屋。浮世絵と見比べてみてくださいね。

 

旅人の文化を学んだあとは、親子でとろろ汁づくり!

ここでもう少しお勉強タイム!自然薯がどうやってできるのか学びました。

おまちかねのとろろ汁づくり☆2組~3組の親子で協力して自然薯をすっていきます。

すりかたのポイントも柴山さんが教えてくれました。

おろし金ではなく、すりばちで直接すってもOK!大変だけど、この方がきめ細かなとろろ汁になるそうですよ。

 

すった自然薯を、すり鉢の中ですりこぎを使いすっていきます。

そこへ、丁子屋のとろろ汁と同じ味付けをしていきます。

マグロの煮汁と、全卵、丁子屋自家製の白みそで作ったお味噌汁が入ります。

マグロの煮汁と卵を先になじませます。

マーブル状でなくなったら、みそ汁を少しずつ加えてのばしていきます。

柴山さんに濃度の確認をしてもらいます。

 

みなさんOKがでたら、お楽しみの試食タイムです。

ご飯も自分でよそいます。お茶碗の半分くらいが目安です。

とろろ汁はたっぷりとかけてくださいね。

あとは、思いっきり納豆のようにかき混ぜて、そばのようにズズズっとすするべし☆

自然薯の香りが鼻から抜けて口の中いっぱいに広がります。

これがとろろ汁の美味しい食べ方です♪

 

みんなご飯もおかわりして、とろろ汁も残さず綺麗に食べました♪

400年前の旅人の気分になれたかな?

自然薯のこと、江戸時代の旅人のこと、丁子屋の歴史について、たくさん学ぶことができる講座になりました。

 

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