プログラムレポート
静岡市立蒲原中学校の団体利用の様子(2024年2月19日)
公開日:2024年03月15日
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その他
2月19日は、静岡市立蒲原中学校1年生の団体利用がありました。今回は学校へ出張して4つの職業講話を実施しました。
介護士のおしごとについてお話くださったのは、共育庵そなあれの伊藤先生と坂本先生です。
みなさんは、静岡市に住んでいる65歳以上の人数がどのくらいいるか知っていますか?
正解は「211,224人」で、これは静岡市全体の人口の約30%をしめます。
これから少子高齢化社会が進むと全体の割合は、多くなっていきます。
介護のおしごとは、身体が不自由な高齢者、身体もしくは精神に障害がある方に対し、食事や入浴、排泄の介助など日常生活を営むためのサポートを行う仕事です。
介護のおしごとをするには、福祉系の専門学校や高校に行って試験を受け働く方や、実際に介護現場で働いて試験を受け働く方がいます。
先生は、実際に介護現場で働いて試験を受けて働いているそうです。
そなあれさんでは、利用者さんに対して気をつけていることが3つあります。
①病気や介護度で見るのではなく、人としてみる
→好きなことや嫌いなことは当たり前ですが、利用者さんにとって違う。
②利用者さんができることを見極めて、やりすぎない
→時間がかかっても、できることはやってもらう。
③どうしたらできるかを考える
→ご飯の時の食器の置き方や、白いご飯を白い器にいれても見えにくいかも?と考えて行動する。
介護のしごとの魅力は、たくさんの「ありがとう」とたくさんの笑顔が見れることだと先生はおっしゃっていました。
お茶を出して、ありがとう、くつを並べてあげて、ありがとう、と1日でこんなに「ありがとう」と言ってもらえる仕事はなかなかないとお話してくださいました。
反対につらいことは、利用者さんの希望がかなえられない時、「お寿司をたべたい」と言ってくれても体調によってそれを叶えられないことがあるそうです。
とてももどかしい気持ちを教えてくれました。
最後に生徒さんからの質問にも答えていただきました。
「介護のおしごとをしていて、よかったことは何ですか?」という質問に対して、
「入院していた方が、退院して、そなあれに来て歩けるようになったこと」とお答えいただきました。
介護のおしごとについての生徒さんの感想▼
「介護のおしごとについて興味があり、今回聞いた。自分が将来どんな仕事に就くか考えるきっかけになった。」
「介護のおしごとは、利用者さんのことを深く考えていて素敵な仕事だと感じた」
先生方のお話を聞いて、介護のおしごとについて考えるきっかけになったようです。
伊藤先生、坂本先生、貴重なお話をありがとうございました。
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保育士のおしごとについてお話してくれたのは、布育普及協会のさとうゆきこ先生です。
保育士になるには、保育士資格が必要で、保育士資格は、大学や短期大学などの保育科(こども科)を卒業するか、資格試験を受けることが必要と教えていただきました。
先生は、保育園で働きながら資格試験を受けたそうです。
さて、さとう先生から生徒のみなさんへ質問です。
「こどもの頃に好きだった遊びは何ですか?」
生徒からは「サッカー」「スイカ割り」「とんぼを捕まえる」など様々な遊びが次々に出てきました。子ども時代のことを久しぶりに思い出して懐かしんでいました。
さとう先生は、保育園の子どもから
「パパやママはお仕事に行ってるのに、なんで先生は保育園で遊んでるの?」
と聞かれたことがあるそうです。
仕事をしていると思っていない子どもの発送に驚きつつ、それほど自分を仲間だと思ってくれていると感じ、うれしい気持ちだったそうです。
保育士の方はもちろん、遊んでいるだけではなく、とてもたくさんあることを教えていただきました。
子どもたちが遊んでいる間に、ケガをしないように見守りの声かけ、昼食の準備と片付け、お昼寝の準備、洗濯、発表会の準備などなど!とてもたくさんあることがわかりました。
さとう先生から生徒たちへ、
「職場体験で保育園や幼稚園に行くことになったら、ぜひ先生の様子をよく見てほしい。せっかく職場体験に行くのだから、先生の仕事内容をしっかりと見て学んでほしい」と職場体験でのアドバイスをいただきました。
生徒さんからの感想▼
「保育士のしごとについて、興味があったので詳しくしれてうれしい」
「保育士のしごとは、相手が子どもなのでコントロールが難しいと思うが、遊びや生活の中で何かを学ばせれるようにしているのがすごい。尊敬できる仕事だと思った。」
さとう先生、貴重なお話をありがとうございました。
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缶詰工場のおしごとついてお話してくれたのは、『はごろもフーズ株式会社』の原田先生と牧田先生です。
まず最初に『はごろもフーズ』とはどんな会社なのかご紹介いただきました。
ツナ缶のトップブランド”シーチキン”の他にもレトルト食品やパスタソースなど様々な商品を展開しています。
そんな数ある商品の中から今回はツナ缶の歴史についてお話いただきました。
現在「ツナ缶」の97%が静岡県にある会社で販売をされています。
「なぜ静岡県での生産が多いんだろう?」
清水港で豊富に水揚げされる「びんながまぐろ」を廃棄せずに利用するため、ツナ缶を製造してアメリカに輸出していたのが大きな理由だそうです。
ツナ缶について学んだ後は、「シーチキンができるまで」の工程を工場内の映像とともに学んでいきます。
自分たちが普段食べているシーチキンの工場内をじっくりと動画を見て学んでいきます。
各製造工程や品質の安全へのこだわりに関する映像を見て、缶詰がどのような工程を経て自分たちの元へ届いているのかよく知ることができましたね。
缶詰は最長で3年賞味期限がもつので、蓋はちゃんと閉まっているか、異物が入っていないか確認をする役割もとっても大事です。
それらをするために品質管理や、安全衛生などの保有しておいた方が良い資格についても教えていただきました。
最後に、食品工場など食べ物を扱う仕事に就くためには「食べることに興味を持つ」「食材を好きになる」ことが大事ということも教えていただきました。
『はごろもフーズ』さん貴重なお話をありがとうございました。
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ITのおしごとついてお話してくれたのは、『株式会社コサウェル』の五十嵐先生です。
『ITはわたしたちの暮らしを便利にするために現代では欠かせない技術』というお話から、ITとは何かや、身の回りのITの重要性について学んでいきました。
日本はデジタル化がどれだけ遅れているでしょうか?という先生からの問いに、そんなに遅れていないだろうと、中間あたりで手を挙げる生徒さんが多くいました。
実際は主要先進国を下回るほど日本はデジタル化が遅れているそうです。
エンジニアの高齢化も進んでおり、2025年にはIT人材の不足は“約43万人”に不足してしまう可能性が高いとのこと!
大きな経済の損害を受けてしまうため、いかにエンジニアという人たちが重要なのかよく知ることができました。
エンジニアにも様々な種類があり、チームで協力をし進めていく仕事が多いそうです。
1人でできる仕事は少なく、人との連携やチームワークがあってこそ成り立つ仕事が多いということを学びました。
先生は講座中一貫して
「世の中を便利にしたい!」「お客さんをどうやって喜ばすか考える仕事がしたい!」という気持ちが大事だと教えてくださいました。
この講話をきっかけにITを使って世の中を便利にしたい!と考える生徒さんが増えるといいですね。
五十嵐先生、貴重なお話ありがとうございました。
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今回のお話がきっかけになり、生徒のみなさんの将来の仕事の選択肢や夢が少しでも広がれば嬉しく思います。
4名の講師の先生方、蒲原中学校のみなさま、ありがとうございました!