プログラムレポート
放射線について学ぼう! 講座の様子(2023年6月4日開催)
公開日:2023年06月05日
-
しごと・ものづくり講座
6月4日は、静岡エネルギー・環境懇談会と、静岡大学の矢永誠人先生にご協力いただき、放射線について学ぶ講座を開催しました。
前半は、放射線の性質について学び、後半で、放射線観察の実験を行いました。
「『放射線』という言葉を聞いたことがありますか。」と矢永先生がみんなに質問します。
大半の方が「放射線」という言葉を知っていました。
危険なイメージがある「放射線」ですが、私たちの普段の生活の中でどのくらい存在しているのでしょうか。
矢永先生が細かく解説をしてくれました。
自然界からの放射線を「自然放射線」といい、1人が1年間に自然放射線を受けている量は、約2.1ミリシーベルトとかなり低いそうです。
食物に含まれる放射性物質の主なものにカリウムがあります。
カリウムは自然に存在するもので、私たちの健康を保つために必要不可欠な元素の一つです。
食物を通してカリウムを体内に取り込み、その放射性物質から年間約0.2ミリシーベルトの放射線を受けているのだそうです。
体内に取り込まれた放射性物質は時間とともに少なくなり、一定の割合に保たれるため、それ以上に増えることはないそうです。
後半は、霧箱を作って放射線を観察する実験を行いました。
今回の実験では、放射線の線源としてモナズ石を使用します。
放射線源が入ったシャーレの蓋をあけて、内側にスポンジをセットします。
そこへアルコール液をたらし、蓋をしめて、ドライアイスの上にシャーレを乗せ急速冷却します。
アルコールが蒸発するのを待ってから、スポンジの隙間へライトを当ててみます。
細い線が見えました。
モナズ石から放射状に数センチのアルファ―線の飛跡が絶え間なく出ています。
放射線は目には見えないですが、放射線に対して正しい認識を持ち、またそれを安全にうまく利用していくことが重要だということが理解出来ましたね。
今回の実験で使用した簡易霧箱キットを使えば、お家でも簡単に実験が出来ます。
次回開催もおたのしみに。