プログラムレポート
親子で作るデジタル絵本 講座の様子(2023年5月28日開催)
公開日:2023年05月30日
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しごと・ものづくり講座
5月28日はF@IT Kids Club静岡校のご協力で、デジタル絵本を作る講座を開催しました。
小学校3年生から5年生と大人が一緒にScratch(スクラッチ)について学ぶ講座です。
Scratch(スクラッチ)はマサチューセッツ工科大学(MIT)の研究チームが関わって作られた、ブロックをつなげてプログラムが作れる道具です。
「動き」「見た目」「音」「イベント」などの項目で色分けされたブロックを画面上で繋げて、スプライト(絵)や、背景に命令を与えることで、色々なプログラムが出来るようになっています。
無料でダウンロードができて利用ができるので、多くの小学校で「はじめてのプログラミング」の教材として使われています。
今回はこのScratchを使って、桃太郎の物語を4つのシーンに分けて作っていきます。
その前に「プログラミング」とは何かというお話がありました。
プログラミングとはコンピュータにどんな風に動いてほしいか「お願い(命令)」をすることです。
コンピュータはそのお願い通りに動いて、私たちの生活を便利にしたり、楽しいものにしてくれたりします。
プログラミングを始める前に、マウスの操作に慣れておきましょう。
今回使うパソコンのマウスには左と右のボタンがついています。
それぞれのボタンを押すことを「クリック」、クリックしたままマウスを動かすことを「ドラッグ」と言います。
では、このクリックとドラッグを使ってゲームをやってみましょう。
金魚すくいゲームです。
マウスを使ってポイを金魚の真ん中に連れてきて、クリックすると金魚をつかまえます。
クリックしたまま器までドラッグしてきてボタンを離せば金魚をゲットできます。
皆さん、何匹つかまえることができるでしょうか?
一通り金魚すくいゲームを楽しんだところで、先生が金魚すくいゲームもScratchで作られていることを教えてくれました。
色々なプログラムのブロックがたくさんつながっていますね。
さて、ウォーミングアップが終わったらいよいよプログラムをやっていきましょう!
1.川から桃がどんぶらこ
初めのシーンは川上から桃が流れてきて、お婆さんが持ち帰るシーンです。
川上に桃のスプライトを置いて、お婆さんのところまでスプライトを動かすプログラムについて学びます。
桃の動きは青いブロックの「うごき」を使ってプログラムします。
うごきのブロックの中には動かす角度を変えるブロックもあるので、上手に組み合わせてお婆さんのところまで桃が流れていくようにしましょう。
うごきのプログラムがきちんとできると、事前に先生が作っていたプログラムと連携してお婆さんが桃を持って帰りました!
作ったプログラムは保存して、次のシーンに進みましょう!
2.ももから生まれた
次はお爺さんが斧で桃を割って、桃太郎が飛び出してくるシーンです。
「スペースキー」を押したらお爺さんが斧を振り下ろすプログラムを作ります。
先生が見せてくれる見本を楽しく見ました。
ここでは、「特定のキーを押したら」という条件で別のプログラムが実行されることを学びます。
スペースキーが押されるまでは、お爺さんは鼻歌を歌う動作を繰り返しています。
ここに「もしスペースキーが押されたら」というプログラムを追加することで、「条件分岐」をして別のプログラムが実行されます。
先生が用意してくれたテキストを見ながら、しっかりと確認してプログラムを組み立てます。
ここでは一瞬のうちに色々なことが起こっています。
- スペースキーを押したらお爺さんが斧を下ろした見た目に変わる
- お爺さんが斧を下ろした見た目に変わったら、桃から桃太郎が飛び出してくる(見た目が変わる)
- 桃の見た目が変わったら、お爺さんがびっくりした見た目に変わってシーンが終了する
この一連の流れはスプライトの中のプログラムが、お互いに今の状態を知らせ合って、情報をやり取りすることをきっかけに動いています。
それぞれのスプライトがどういう関係になっているか、しっかり考えながらプログラムを組み立てます。
すると、きちんと思った通りに動くプログラムが出来上がりました!
3.おともします
次に、犬、猿、雉にキビ団子をあげて仲間にするシーンを作ります。
今度も、初めに先生にどんなシーンか見せてもらいました。
2番目のシーンで習った「見た目の変え方」を使って、待ってるおとも、団子を食べてるおとも、目がハートになって仲間になったおともの見た目を切り替えます。
見た目を切り替えるきっかけは、さっき習いましたね。
どういうタイミングで姿を変えるかを、学んでいきましょう。
ここでは「変数」を使って、おともにあげたキビ団子の数を調べて、キビ団子の数によってそれぞれの「見た目」を変えます。
おともは3人いますが、それぞれに同じようなプログラムを入れるのは大変ですね。
そこで、プログラムをコピーする方法も教えてもらいました。
なるべく楽をしてプログラムを作るのも大切なところですね。
上手くいかない時は先生と一緒にプログラムを見直して、原因を調べましたよ。
打ち込む数字は半角でないといけなかったり、プログラムをコピーした後はプログラムをそれぞれのスプライトに合わせて少しずつ調節しないといけなかったりと、上手くいかないことで色々な発見や学びがあります。
4.おにたいじ
さあ、最後は鬼退治のゲームを作ります。
これも最初に先生が見せてくれました。
上下左右のキーそれぞれに対応して、桃太郎は「攻撃」「防御」「左右に歩く」の動きをします。
おにの体力と桃太郎の体力は「変数」として画面に表示されていて、どちらかの体力が0になったらゲームが終わります。
今まで習ってきたことを全部使って、最後のゲームができあがっていることを確かめたら、遊んでみました。
先生が用意してくれたお持ち帰り用テキストを見ながら、大人の方と一緒にお家でもやってみてくださいね!
またの開催をお楽しみに!