プログラムレポート
デジタルイラスト入門 講座の様子(2023年5月14日開催)
公開日:2023年05月15日
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しごと・ものづくり講座
5月14日はゲームクリエイターの岩本三四郎先生にご協力いただき、「デジタルイラスト入門」の講座を開催しました。
先生もゲームを作る時に使っている「ファイアアルパカ」という無料のペイントツールと板タブレットという道具を使って、デジタルツールのテクニックを学びます。
板タブレットの上で専用のタッチペンを動かすことで、パソコンの画面に絵が描けるというのが、基本的な板タブレットに仕組みです。
専用のタッチペンと板タブレットで筆圧を細かく感知してくれるので、繊細な表現ができるようになっています。
まず最初に、紙と鉛筆で下描きをします。
自分が持ってきた、模写したいものを見ながら描いたり、オリジナルのキャラクターを描いたりしました。
ここで大体の形を整えたり、イメージをつかんでおいたりすると、後からの作業が楽になります。
紙に描いた下描きをスキャンしたら、ファイアアルパカに取り込んで、薄い青で表示されるようにしておきます。
ここで先生が、デジタルのイラスト作成で大事な考え方を教えてくれました。
デジタルのイラスト作成では、「レイヤー」という「透明な層」を重ねながら色々なパーツや作業ごとに分けることが出来ます。
レイヤーごとにペン入れ、線の強弱、肌の色、肌の影、服の色、服の柄など別々のパーツに分けて作業することで、間違いを修正するのが簡単になります。
早速、下描きのレイヤーの上にペン入れのレイヤーを作って、ペン入れ作業をしていきます。
ペン入れ作業にもデジタルならではの大事なテクニックがあります。
デジタルのイラストは、限られた大きさの画面の中で作業をするので、細かいところの作業をする時は「拡大」をして作業をします。
拡大することで、細かいところを少しずつ書いていくことが出来るんですね。
また、タブレットが筆圧を感知してくれるので、どっちの向きにペンを動かしていくかというのもとても重要です。
作業をするひとつ前の状態に戻したい時は作業スペースの上部にある色々なコマンドの中から「戻るボタン」をクリックすることで、一瞬で戻すことが出来ます。
デジタルてとっても便利ですね。そして、ここでもっと便利に使えるように作られている仕組みが「ショートカットキー」です。
「ショートカットキー」とは、画面の中のコマンドをマウスで選択することなく、キーボードの特定のキーを押すことでコマンドを選択するのと同じことが行える仕組みです。
これを使うことで、画面から目を離すことなく素早く作業ができるので、集中力も途切れることなくどんどん作業を進めていくことが出来ます。
ファイアアルパカを作っている株式会社ピージーエヌよりご提供いただいた下敷きには「ショートカットキー一覧」が書いてあります。
ショートカットキーを上手く使えば、ぐんぐんと作業効率が上がりますね。
皆さんそれぞれのスピードでどんどんペン入れを進めていきます。
色を塗る時にも、「レイヤー」が役に立ちます。
初めに先生が教えてくれたように、下描きレイヤーと、ペン入れレイヤーの間に色を塗る用のレイヤーを作ります。
そうすると、きれいに描いたペン入れの線の下に色を塗ることが出来るんですね。
線と色が重なってしまっても、線の上に色が重なってしまうことがないので、とっても便利です。
写真の右側のように、線、肌色、髪の毛などレイヤーを細かく分けておくと便利ですね。
基本的なテクニックを先生に教えてもらったら、あとは皆さんそれぞれにイラスト作成を進めていました。
レイヤーが分けてあるので、腕の線と色が重なっても大丈夫なんですね。皆さん習得が速いです。
髪の毛と肌のレイヤーを分けておけば、先に肌を塗ってから、上のレイヤーで髪の毛を塗ることだってできるわけです。
ペンタブレットとファイアアルパカの使い方に慣れると、どんどん絵が描けるようになりました。
「ファイアアルパカ」の基本的な使い方や、上級テクニックは「ファイアアルパカHub」にたくさんまとまっています。
是非見てみてくださいね。
最後に、絵が上手になる方法は「とにかくよく見て、たくさん描くしかない」と先生が教えてくれました。
皆さんもどんどん絵を描きましょう!