プログラムレポート


親子でスクラッチ入門 講座の様子(2023年4月30日開催)

4月30日はiway英数プログラミング教室の井村博先生のご協力で、Scratch(スクラッチ)を使った親子向け講座を開催しました。

2023年5月2日親子でスクラッチ入門

 

▼前回の様子はこちら

スクラッチ講座 講座の様子(2022年5月15日、22日開催)

iway英数プログラミング教室では、小学生・中学生向けのプログラミングの指導を受けることが出来て、スクラッチを使った日商プログラミング検定にもチャレンジが出来ます。

 

Scratch(スクラッチ)はマサチューセッツ工科大学(MIT)の研究チームが関わって作られた、ブロックをつなげてプログラムが作れる道具です。

「動き」「見た目」「音」「イベント」などの項目で色分けされたブロックを画面上で繋げて、スプライトと呼ばれる絵や、背景に命令を与えることで、色々なプログラムが出来るようになっています。

 

今回は、午前中にスクラッチの基本を使った「初級編」、午後にちょっと難しい「実践編」を開催しました。

 

―初級編―

午前中の初級編では、猫を画面の中で左右に往復させるところからスタートです。

「初めに進む向き」や「進ませる歩数」「待つ時間」「見た目の切り替え」「画面端に当たったときに向きを変える」などなど色々とプログラミングをしました。

色々なプログラムを組み立てますがスクラッチはブロックをつなげる「ビジュアルプログラミング」を使うので、とっても簡単です。

あっという間に、元気に走り回る猫になりましたね。

 

ねこを動かすことが出来たら、今度は鳥のスプライトを描いてみます。

2023年5月2日親子でスクラッチ入門

ビットマップ形式(点々の集まりで絵を描く方法)を使って、〇や直線を組み合わせて鳥の体と顔とくちばしを描きました。

ここまで描けたら一端ストップ。先生から作業を楽にするアドバイスがありました。

翼がついていない鳥の見た目を「複製(コピー)」して絵を2枚にします。

それぞれの鳥の絵に「上がっている翼」「下がっている翼」を描き足します。

2023年5月2日親子でスクラッチ入門

こうすれば、同じ鳥を何度も描かずに簡単に2枚のアニメーションが出来上がりますね。

「なるべく楽をして作るのが、プログラミングのコツです」と先生が教えてくれました。

 

猫のスプライトに入っているプログラムも、鳥のスプライトの中に「複製」します。

これで簡単に鳥も元気に飛び回るようになりました。複製ってとっても便利ですね。

2023年5月2日親子でスクラッチ入門

 

次に鳥から「おとしもの」が落ちるようにします。そうです、フンです。

鳥を描いた時を思い出して、新しいスプライトを作ります。

猫に「初めに進む角度」を指定したように、フンにも上から下に向かうように「初めに進む角度」を指定してやります。

スペースキーが押されたらフンが鳥のいる場所から下に落ちるようにします。

さらに、フンが地面に落ちたら消えるように、「色を調べる」プログラムも教えてもらいました。

「フンが地面の色にタッチしたら、消える」というプログラムを作るわけです。

2023年5月2日親子でスクラッチ入門

 

 

猫がフンに当たったかどうか分かるように、猫にリアクションもつけておきましょう。

すると・・・?

スペースキーで猫にフンを落とすゲームが出来上がりました!

 

猫もフンを落とされているばかりではつまらないので、左右の矢印キーを押したときに、動く歩数を変えて「フンをかわす」ようにしました。

これで「鳥のおとしもの」の完成です!

キーボード1つで、フンを落とす側と、フンをかわす側の2つのキャラクターを操作して対戦できるゲームです!

早速出来上がったゲームを親子でプレイしてみます。

 

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ゲームをプレイしていると皆さん自然と笑顔になっていました。

初級編のゲーム作り、大成功ですね。

 

―実践編―

午後は、午前中の講座を踏まえて、さらに踏み込んだプログラムに挑戦です。

最初に先生が午前中の振り返りをしてくれました。

2023年5月2日親子でスクラッチ入門

猫がフンをかわす動きをさせるときに、左右それぞれのキーに対してネコが反応するようにするのも1つの方法です。

それとは別の方法として、「ずっと」と「もし」のブロックを使って「分岐処理」をする方法を教えてくれました。

 

振り返りが終わったら、新しいゲームを作っていきましょう!

午後は、猫を操作して、画面の右から迫ってくる壁をかわすゲームを作ります。

 

初級編で習った「新しいスプライトの作り方」や、「見た目の複製の仕方」を上手く使って上段、中段、下段に抜け穴がある壁のスプライトを作りました。

2023年5月2日親子でスクラッチ入門 2023年5月2日親子でスクラッチ入門

 

午後に作るゲームは、それぞれのスプライトの「スタート位置」がとっても重要になっています。

それぞれのスプライトがゲームがスタートした時に「スタート位置」に来るようにプログラムをします。

スクラッチでは、画面の真ん中を(0,0)として画面上の点に住所のような番号がついています。

2023年5月2日親子でスクラッチ入門

これを難しい言葉で「座標」と言います。

それぞれのスプライトの「スタート位置」の座標をプログラムの初めに入れておくことで、ゲームをスタートした時に必ず全部のスプライトが元の位置に戻るようになりました。

 

また、今回は迫ってくる壁のスピードと次の壁が出て来るまでの時間を決める「変数」という数字もプログラムの中に入れました。

この変数を調節することで、ゲームの難易度がガラッと変わります。

ちょっと試しにプレイしてみましょう。

猫は「マウスポインターのある場所に向かって走る」ようにプログラムされているので、上手くマウスを操作しながら壁の穴をくぐりましょう。

壁は、「乱数」という仕組みを使って次々に出現するようになっています。

先ほど3つの見た目を作ったのはこういうわけだったんですね。

2023年5月2日親子でスクラッチ入門

「乱数」を使うことで上段、中段、下段のそれぞれに穴が開いた壁が「でたらめ」に選ばれて迫ってくるようになっています。

 

さらに、初級編で習った方法を使って「壁に当たったら音がなってスタートに戻る」ようにプログラムをしました。

スタートに戻る時は、「座標」を上手く使います。

早速テストプレイしてみましょう。

壁にぶつかるとスタートに戻ってしまうので、一生懸命壁の色に当たらないように頑張ります。

 

ただかわしているだけではつまらないので、画面の右端にゴールを作りました。

 

猫がゴールにタッチ出来たら、ゲームクリアというわけですね。

これも、初級編のフンに当たったときの応用で「猫がゴールの色にタッチしたらやファンファーレを鳴らして、やったねのメッセージが出る」ようにプログラムしました。

 

これでようやく完成です!

皆さん無事にクリアできるでしょうか?

クリアが難しい時は「スピード」の変数を小さくして、壁が迫ってくる速さを変えて試してみました。

「どのくらいがちょうどいい難しさかなぁ?」ゲームを作る時は遊ぶ人のことも考えないといけませんね。

 

さて、ここからはさらに応用。

「魔法使いのカエル」のスプライトと乱数を使って、カエルの分身が「でたらめ」に画面の右から左に進めむようにします。

猫にはあらためて「カエルに当たったらスタートに戻る」ようにプログラムをしておきます。

するとどうでしょう?

2023年5月2日親子でスクラッチ入門 2023年5月2日親子でスクラッチ入門

カエルによって「でたらめ」にコースが作られるので、さっきの壁よりも難しいゲームになりましたね!

カエルの声も出るようにしました。

これも、カエルの分身が出来る速さやカエルの迫ってくる速さを調節することで、難しさが調節できます。

 

今回の講座で、スクラッチを使ったゲームが3つも出来ました。

見た目の変更や、向き、座標や変数など色々なことも楽しく学べましたね!

 

またの開催をお楽しみに!

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