プログラムレポート
サイエンスピクニック2023出展「かたちの不思議」 館外講座の様子(2023年3月12日開催)
公開日:2023年03月13日
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しごと・ものづくり講座
3月12日は、静岡科学館る・く・るで毎年開催している「サイエンスピクニック」に『ま・あ・る』が初出展しました。
「サイエンスピクニック」は、る・く・るの春の文化祭で、自然や科学を広める活動に取り組む団体や学校・企業などによる大発表会です。
『ま・あ・る』のブースでは、ま・あ・るスタッフのハッチによる折り紙工作を行いました。
クラフト折り紙を使ってシェルピンスキーの三角形を立体にした4つの正四面体を作ります。
好きな色の折り紙を4枚選びます。
同じ色でも異なる色でもOKです。
シェルピンスキーの三角形とは、
- 正三角形を用意する
- 正三角形の各辺の中点を互いに結んでできた中央の正三角形を切り取る
- 残った正三角形に対して2の手順を無限に繰り返す
1~3の手順の結果できる図形がシェルピンスキーのギャスケットです。正三角形の中に、正三角形の穴を開けていく形が「シェルピンスキーの三角形」となります。
ハッチに折り方を説明してもらい、きっちりと正確に折っていきます。
全て折れたら、立ちあげて立体にします。
ポケットとなる部分に折り紙を差し込むと正四面体が完成します。
同じ正四面体を4つ作ります。
上手に出来ましたね!
これら4つの正四面体をテープで組み立てていきます。
最後にハサミで切り込みを入れて、形を整えます。
出来上がった「シェルピンスキーの三角形の正四面体」を持ち上げて、影の部分に注目します。
隙間の部分とそうでない部分とが影で表れるのですが、光の当たる向きによって隙間なく影になって現れる角度があります。
正四面体の向きを色々と変えて探っていきます。
全て影になる部分が現れました。
この仕組みを使って作られているのが、「フラクタル日除け」だそうです。
「フラクタル日除け」は、木漏れ日のような柔らかい光を演出しつつ、温度が上がらない不思議な空間を作り出します。
京都大学大学院人間・環境学研究科の酒井敏教授がこの仕組みを利用して京都大学構内にフラクタル日除けを作りました。
人工的に作り出した「木漏れ日」が暑さ対策の切り札となるように、身近なものをヒントに新商品やサービスがこれからも誕生するかもしれませんね。
今回「かたちの不思議」に参加をしてくださった皆様ありがとうございました。