プログラムレポート
オリジナルスプーン作り ちびっこ親子講座の様子(2023年3月2日開催)
公開日:2023年03月12日
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ちびっこプログラム
3月2日は、小野銅工店の小野裕康先生にご協力いただき、オリジナルスプーン作りのちびっこ親子講座を開催しました。
今回は、五円玉に使われている真鍮、十円玉に使われている銅のどちらかを選んで、大きなカレースプーンと小さなスプーンを作ります。
金属を叩くと「加工硬化」という現象が起こって、叩く前より硬くなります。
先生が用意してくれた切り取ったばかりの銅や真鍮の板は真っ平で、全然スプーンの形をしていません。
早速叩いて形を作っていきましょう。
小さなスプーンを作る時は平らな鉄の金床の上で叩きます。
この時に使う金槌は「いもづち」と言って頭の部分が丸くなっています。
これが「いもづち」。
スプーンの丸いところの真ん中から外側に向かって叩くときれいにできると先生が教えてくれました。
あらかじめ先生が丸みをつけてくれていた大きなスプーンは丸棒に当てながら叩きます。
この時に使う金槌は「からかみ」と言って、頭の部分が平らになっています。
これが「からかみ」。
トントンとリズミカルに金属を叩きます。
トントンと叩くと、金属の板に模様がついてきます。
しっかりと叩けているしるしですね。
大人も負けずにトントンと叩きます。
スプーンを持つ手を動かしながら、常に丸棒の一番上で叩くようにすると力が入りやすいと、先生が教えてくれました。
小さいスプーンはしっかりと叩けた模様が全体についたら、木のへこみを使って、丸みをつけていきます。
この時は、スプーンと同じ素材の金槌を使います。
そうすることでスプーンに傷がつきにくくなるそうです。
スプーンの丸みがついてくると、どんどん柄が反り返ってきました。
小さなスプーンも大きなスプーンもきれいに丸みをつけることが出来たら、スプーンの柄のところにアルファベットの刻印をします。
アルミの板の上で刻印の練習をしました。
細い刻印を金属の面に対して真っすぐに立てます。
刻印の上のところを柄が短いハンマーでドンドンと叩きます。
アルミの板に刻印の練習をしたら、いよいよ本番です。
真鍮や銅はアルミの板より硬くて滑りやすいです。
親子で協力して、慎重にスプーンの柄に刻印をしました。
刻印が出来たら、スプーンの柄を裏から叩いて形をつけます。
こうすることで、スプーンの柄が変形しにくい形になります。
反り返ってしまったところは先生が木づちで叩いて形を整えてくれました。
大きなスプーンも小さなスプーンも、形が整ったら周囲をやすり掛けします。
スプーンの先はお口の中に入りますし、柄のほうもずっと手指で触っているので、滑らかになるようにしっかりとやすり掛けをしました。
やすり掛けをしては、触ってみて滑らかになっているか確認します。
最後に、金属磨きを使ってよく磨きます。
金属磨きを使ってピカピカになったらスプーンの完成!
金属磨きでしっかり磨くと、顔が写りそうなくらいピカピカになりました!
世界に一つしかないスプーンの完成です!
真鍮や銅のスプーンはお手入れをしっかりすると、時間とともに味わいも出てきて、一生使えます。
自分だけのスプーン、たくさんかわいがってくださいね!