プログラムレポート
図書館司書のおしごと プロからまなぶとくべつなおしごとの様子(2022年11月20日開催)
公開日:2022年11月24日
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こどもバザール
11月20日は齋藤琴美先生のご協力で「図書館司書のおしごと」を開催しました。
齋藤先生は県内で30年近く図書館司書の仕事をしてきて、今も本に携わる色々なことをされています。
お休みの日には、こっぺぱん文庫をイベントなどで開き、こどもと本をつなぐ活動をされています。
最初に、齋藤先生から「図書館司書のおしごとにはどんなものがあるか」を教えてもらいました。
カウンターでの貸し出し・返却以外にも、本を直したり、図書館にどんな本を入れるか選んだり、みんなに貸し出せるように整えたり、地域の貴重な文献を保管したり。
図書館司書さんは色々なことをしています。
今回は色々ある図書館司書さんのお仕事の中から「整理・整頓」「探す・調べる」にスポットを当てて、お仕事について学びました。
図書館にある本は、全て数字を使って「分類」されています。
でも、「分類」って何でしょう?
齋藤先生が、紙芝居を使って教えてくれました。
調べ学習紙芝居シリーズ③ 赤木かん子・きしらまゆこ(埼玉福祉会)「分類ってなあに?」です。
「分類」とは「同じものを、グループに分ける」ということなんですね。
そこで今度は、皆さんに「分類」に挑戦してもらいました。
ホワイトボードの右側に、色々な食べ物や飲み物のカードがぐちゃぐちゃに並んでいます。
このカードを、「分類」しながら左側に並べてみましょう。
やさいかな?くだものかな?大豆からできているものかな?
卵はどこだろう?お味噌汁は……?皆さん悩むところもありましたが、きっちり「分類」出来ました。
するとどうでしょう?今までぐちゃぐちゃに並んでいた「食べ物・飲み物」が、ずいぶんすっきりと見やすくなりました。
これが「分類」の力です。。
「みかんはどこかな?」と思ったら、みかんはくだものですから、くだもののところを探せば見つかるというわけです。
「分類」をすると、探し物が見つけやすくなりますね。
「分類」について分かったところで、「本の分類」について考えてみましょう。
日本の図書館の本は「日本十進分類法(NDC)」という数字を使った分類方法で分類されています。
皆さんの住んでいるところも、住所の後に丁目や番地、部屋番号など色々な数字で表されていますよね。
本にも、その本がいるべき本棚の住所が決められていて、背表紙などにラベルが貼ってあります。
このラベルは「請求記号」というそうです。
これを使って本が住所通りに本棚に収まっていることで、本を探すときにとっても探しやすくなるんですね。
まず初めに、「バッタの本」のことを考えてみました。
まずは1桁目、バッタは「自然科学」に分類されるので、数字は「4」です。
そして2桁目、「自然科学」の中には「数学・算数」や「天文学・宇宙学」などもありますが、バッタは生き物なので「動物学」に分類されて、数字は「8」ですね。
そして3桁目、「動物学」の中には「無脊椎動物」や「脊椎動物」、「動物地理、動物誌」などありますが、バッタは昆虫なので「昆虫」に分類されて、数字は「6」です。
つまり、「バッタの本」は図書館の「486(よん・はち・ろく)」の本棚に行けば見つかるということです。
こんな方法で図書館司書さんは、本の内容から、番号を使って本を分類して、本の住所を決めて、整理・整頓しています。
ですから、分類をするためには「その本にどんなことが書かれているか」も知っておく必要があります。
他にも「徳川家康の伝記」や「江戸時代の関東地方の歴史の本」や「カレーライスの作り方」の本などの「分類」にも挑戦しましたよ。
みんなで表を見ながら、意見を出し合って分類しました。
しっかりワークシートに書き込みました。
最後に、図書館司書になる方法も教えてくれました。
高校を卒業して、勉強しながら図書館で働いてなる方法や、大学・短期大学で司書になる勉強をしてなる方法など、色々な方法があるんですね。
初めに齋藤先生が教えてくれたように、図書館司書さんは「利用者の読みたい本の相談をうける」仕事もしています。
皆さんも、図書館に行って本を探すときは図書館司書さんに相談してみるのも良いですね。