プログラムレポート
ミニロボ工作教室の様子(2022年10月29日、30日開催)
公開日:2022年10月31日
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しごと・ものづくり講座
10月29日、30日は株式会社アイエイアイ・ミニロボ有限責任事業組合の協力でミニロボ工作教室を開催しました。
▼前回のミニロボ工作教室の様子はこちらからご覧ください。
今回も2日間かけてミニロボを作り、最後に試合をします。
1日目
株式会社アイエイアイは様々な分野で活躍している産業ロボットを作っている会社です。
静岡市のみなさんには、IAIスタジアムの名前でもおなじみですね。
ミニロボは株式会社アイエイアイ代表取締役社長石田徹さんの「静岡の子供達にものづくりに興味を持ってほしい」「理科離れを防ぎたい」という志のもと開発、製造されました。
この志にご賛同いただいた東海溶材株式会社、協立電機株式会社、SUS株式会社の3社と共同出資し「ミニロボ有限責任事業組合」が設立されて運営されています。
ミニロボ工作教室で大切にしていることは、
- 説明書は自分で読んで、自分で組み立てること
- 整理整頓をすること
- 分からないことがあったら質問すること
の3つです。
はじめに、ドライバーやニッパー、ピンセットなどの工具の使い方やグリスの塗り方などミニロボを作る時の基本的なことを教えてもらいました。
ニッパーには表裏があること、ナットの穴にピンセットを入れると、つままずに1つだけとれること。
他にもドライバーの先は磁石になっていてねじを拾えるようになっていること、いろいろなことを教わりました。
グリスを塗る時は、ゆっくりグリスを押し出して、グリスをつけたいところに少しだけつけて伸ばすときれいに出来上がることも教わりました。
「ユニバーサルプレート」の説明も聞きました。
ユニバーサルプレートはナットを入れ込むくぼみや、ねじをいれる穴がついている板状のパーツです。
ユニバーサルプレートはマジックで線を引いてからニッパーで切り離していくと、いろいろな形のパーツが出来上がります。
改造の時にもユニバーサルプレートは大活躍するそうです。
作り方の基本を教えてもらったら、早速組み立てていきましょう!
ゆっくり箱を開けて、中身を取り出して確認します。
説明書を読みながら、はじめの部品を作ります。
出来ました!
これは一体何でしょう?
実はこれは電池ボックスに入れる金属の板をきれいに曲げるための治具です。
ねじで金属の板を固定して、治具をパッチンと閉じると、きれいに金属の板が曲がりました。
こういうパーツも組み立てて作るんですね。
ユニバーサルプレートにマジックペンで印をつけて、必要な形のパーツを切り出します。
パーツが出来たら、いったん置いておきましょう。
次はコントローラーを作ります。
先ほど曲げた金属の板も電池ボックスにセットして、操作用の基盤もセットします。
アクセルトリガーにばねを取り付けるのは少し難しかったですね!
コントローラーができたら、本体に必要な部品を一つ一つ作ります。
初めに、本体の電池を入れるための電池ボックスを作ります。
電池ボックスと基盤がつながるようにねじを締めたり、滑らかに走るための小さなボールを取り付けたり、説明書をしっかり読みながら作ります。
駆動ギアボックスにはモーターの回転を「走る力」に変えるために、ボックスの中で変速用ギアが3枚つながるように入っています。
説明書をよく見ながらギアをかみ合わせていきます。
それぞれのギアにグリスを塗って、動きが良くなるようにします。
難しいところは先生に手伝ってもらいました。
だんだんと、部品が出来てきました。
駆動ギアボックスが2つ出来たらユニバーサルプレートで電池ボックスなどのパーツとつなげましょう。
駆動ギアボックスの軸にタイヤをつけて、モーターの動きを制御する基盤とコードを繋げたら、駆動部分の完成。
次に、ボールをキックするためのキック機構のギアボックスを作ります。
キック機構のギアボックスには5枚もギアが重なっています。
ギアがたくさん重なることで、キック用のばねをしっかり押さえつけて、強いキックの力を生み出します。
キック機構の中にはキックを制御するための基盤もついています。
コードがどんどん増えてくるけど頑張って作っていこう!
キック機構が出来上がったら、駆動部分のユニバーサルプレートとつなげましょう。
制御基板にコードを繋げれば、ミニロボ本体の完成です!
細かい部品もあって、なかなか上手くいかないところもあったけど、頑張って本体を完成させました!
試しに走らせてみました。
コントローラーの操作と、動かしたい動きはあっているかな?
キック機構はきちんと動くかな?
試運転をしながら、ちゃんと動くか確認しました。
片付けもしっかりやりましたよ!
これで1日目は終了です。
2日目
2日目は外装パーツの組み立てからスタートです。
早速、外装パーツを袋から出しましょう。
ま・あ・るの受付では色違いの外装パーツや、ミニロボの速さを変えるギアなども販売しています。
工作教室の前に外装パーツを買ってきている参加者もいましたよ。
まずはドリブルプレートから組み立てます。
ドリブルプレートは、キック機構の前にボールを連れてくる役割だけでなく、壁や相手に正面からぶつかったときの衝撃を和らげるパーツでもあります。
中に衝撃吸収のためのばねを入れて、スライドするパネルにはきちんとグリスを塗っておきましょう。
背中側のボディをつけます。
電源が入っているかを確認する窓をつけるのを忘れずに!
フロントパーツもとりつけたら、ドリブルプレートを取り付けます。
ドリブルプレートを取り付けるときに「カチッ」と音が鳴るのがうれしいですね。
続いて、ヘッドパーツを取り付けます。
基本キットのヘッドパーツの目の部分は透明にするか、色付きにするか選ぶことができます。
別売り外装パーツがあるともっと色のバリエーションが増えます。悩みながら自分だけのミニロボを作っていきますよ。
横のボディパーツをつければいよいよ完成です!
やったね!
色を組み合わせて作るのも楽しいですね。
完成したら試運転です。
まっすぐ走るかの確認をして、微調整をします。
試合を始める前に、しっかり練習しましょう!
ドリブルプレートの間にきちんとボールを連れてこれるかな?
シュートの前にミニロボを止めてしまうと、ボールだけが転がって行ってしまいます。
ボールをドリブルしながらシュートできるようになるとスムーズにシュートができます。
アクセルトリガーとキックボタンを上手く使いこなすのがシュートの基本です。
「ボールを取ったら止まったらいけないよ」と先生が教えてくれました。
たくさん練習をしたら、試合です。
試合の前に先生が試合のルールを色々教えてくれました。
ルールを守りながら、練習試合が終わったら、「第14回ま・あ・るカップ」の開催です。
今回は色々な形式で対決をしました。
「玉入れ合戦」ではコートにたくさんボールを出して、制限時間内に相手のゴールにどれだけボールを入れることが出来るか競います。
「玉入れ対決」では1人ずつで時間内に何個ゴールさせられるかの対決です。
3分で30個のボールを全部ゴールに入れることができるかな?
慌てずに、しっかり操作をしてドリブルプレートの間にボールを集める大切さが分かりました。
基本的な操作に慣れてきたら先生たちとチームを組んでの大会です。
前半後半、一生懸命ボールを追いかけましたね。
1対1の対決もしました。
ボールをどうやって確保するか、どうやって相手から奪うか白熱した試合が展開されました。
先生と1対2の対戦もしました。
1対2なので先生も気が抜けません。2人で力を合わせて本気の試合をしました。
先生たちも本気です!
全部の試合が終わったら、先生が改造したミニロボと1対2の対決をしました。
どれも高速ギアや超速ギア、昇圧基盤、スポンジタイヤを使って、高速で動けるようになっているミニロボです。
ドリブルプレートを取り付けるユニバーサルプレートを幅広にすることで、ボールを自分の前に持ってきやすくなっているのも特徴的です。
すごいスピードでゴールを狙ってくるのでなかなか歯が立ちませんね。
そんな中、先生自慢の1台から、見事に点を取ることも出来ました!
思わず両手を挙げての大喜びです!
余った時間で操作もさせてもらいました。
ミニロボのスピードが上がると、自分もそのスピードについていかないと操作が難しいですね。
でも練習すれば、きっと大丈夫です!
高速ギアと超高速ギアではこんなにスピードが違います!
実際の大会ではこのくらいの速さのミニロボがたくさん登場します。
最後にミニロボ完成の表彰状と、それぞれの試合で勝った表彰状、参加賞をもらいました。
これからもミニロボを楽しんでくださいね!