プログラムレポート
紙版画づくりに挑戦! 講座の様子(2022年5月4日開催)
公開日:2022年05月10日
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しごと・ものづくり講座
5月4日は銅版画作家の武田あずみ先生のご協力で紙版画づくりの講座を開催しました。
武田あずみ先生は銅版画作家としてご活躍されています。
先生の作品をお持ちいただき、銅板版画の魅力や特徴についてお話しいただきました。
木版画や消しゴム判子のような「出っ張ったところについたインクを写し取る」手法を凸版画(とつはんが)と言います。
一方で、版に傷をつけたり凹凸をつけることで、インクがたまるところを作り、「凹んだところについたインクを写し取る」手法を凹版画(おうはんが)と言います。
銅板版画は、この凹版画の技法を使って作品を作ります。
参加者の皆さんで、先生が作った銅版画の元になる銅板と出来上がった作品を触ってみました。
銅板はひんやりと冷たく、表面は少しでこぼこしていましたね。
反対に、出来上がった作品の表面を触ってみると、インクの盛り上がりを感じることが出来ました。
今回は、この凹版画の技法で作品を作りますが、銅板は使いません。
ドライポイントプレートという凹版画用の厚紙を用いて版を作ります。
まず先生が用意してくれたワークシートを基に、下描きをしました。
母の日も近かったので、お母さんの絵が描きやすい下描きもありましたが、皆さん色々な絵を描いていました。
下描きが出来上がったら、裏面にドライポイントプレートを貼り付けて、下描きをボールペンでなぞります。
しっかり跡がついているか、確認しながらなぞりました。
しっかり写し取れたかな?
ボールペンでしっかり跡をつけたら、ドライポイントプレートに傷をつけていきます。
銅板と違い、ニードルや、カッター、紙やすりを使って、プレートの表面に傷をつけて、インクが入り込むところを作ります。
ハサミで切って形を変えたり、カッターで薄く傷をつけて表面をめくったりと、銅板では難しい技法も紙版画ならできますね。
紙やすりを当てて、こすりつけることで表面をざらざらにすることも出来ますね。
版が出来たら印刷です。
版全体にインクをヘラで伸ばして、描いてある溝全部にインクが入り込むようにします。
全体にインクが行き渡るように、ヘラを立ててしっかり伸ばし広げていきます。
インクを全体に伸ばしたら、表面の余分なインクをふき取ります。
インクをある程度ふき取ったら、プレス機に版と紙をセットしてプレス機のハンドルを回していきます。
版と紙がプレス機に挟まれて、ぎゅうぎゅうと押さえつけられます。
ハンドルが重たくなっても頑張って回しました。
プレス機の反対側から紙が出てきました。
フエルトのカバーを外して、紙をめくると、そこに絵が写し取られていました!
すごい!
同じ版を使って2枚のメッセージカードを作りました。
皆さん、メッセージとサインを入れて完成です!
ステキなメッセージカードが出来上がりましたね!