プログラムレポート
目指せゲームクリエイター 講座の様子(2022年3月27日開催)
公開日:2022年04月01日
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しごと・ものづくり講座
3月27日はゲームクリエイターの岩本三四郎先生にご協力いただいて、パソコンで本格RPGを作る講座を開催しました。
使用したソフトはRPGツクールMVです。
午前中は初級編、午後はより深く掘り下げた実践編を開催しました。
初級編
午前の初級編では、まず2つのマップを作りました。
世界全体を表すマップと、ボスがいるダンジョンのマップです。
まずは世界全体のマップです。
一面の海の世界に、陸地を描いていきます。
世界全体のマップを作る時には、建物を1つ作るようにしました。
RPGツクールには出来上がっているパーツがたくさん用意されています。
色々なパーツを使って、島を描いたり、島の中に森を描いたり、そして建物も配置しました。
世界のマップが出来たら、その中をきちんと歩くことが出来て、建物までたどり着けるか確認します。
出来たら確認。ゲームを作る上でとても大切なことですね。
建物までたどり着けるように世界のマップを作ることが出来たら、今度はボスがいるダンジョンのマップを作っていきます。
新しいマップを開いて、いかにもボスモンスターがいそうな雰囲気のパーツを選びながら配置していきます。
参加者の皆さんそれぞれに、個性的な世界とダンジョンが出来上がりました。
険しい山や、大きな町がありますね。
紫のところは独の沼です。
賑やかな城下町と火山の島、上に見えるのは雪のお城でしょうか。
ダンジョンも色々出来ました。
吸血鬼の眠っていそうな棺桶がたくさんです。
壁だけじゃなく、穴が開いているようにして迷路のようにしていますね。
これは氷の洞窟ですね。寒そうです。
このままでは2つのマップは何のつながりもなく、主人公たちは建物の中に入ることが出来ません。
2つのマップを上手くつなげることで、あたかも主人公たちが建物の中に入ったように「見せること」が出来るのです。
建物の入り口にイベントマスを作ります。
そして、そのマスに主人公たちがたどり着いたら、ダンジョンのマップの入り口に主人公たちを移動させるようにプログラムをしました。
建物に入ることが確認できたら、今度は建物から出られるようにプログラムをしました。
最後に、ダンジョンのマップの中にモンスターの姿をしたイベントマスを作ります。
このイベントマスに主人公がたどり着くと、何か会話をしてから戦いが始まるようにプログラムをしました。
戦いに勝つと、「おめでとう」のメッセージが出てタイトル画面に戻るようにしました。
全てが出来たら、確認です。
上手に、思った通りにプログラム出来ているか、初めてプログラムを作った時や、プログラムの何かを変えたりした時は必ず確認をします。
皆さん上手い具合に、建物に入って、ボスモンスターを倒すゲームを作ることが出来ました。
全部出来上がると、皆さんから「今度はこうしてみたい」「海を船で移動してみたい」などなど色々なやってみたいことが沸き上がってきました。
というところで、午前の初級編は終了しました。
実践編
午後は実践編。ゲームにとってとても重要な「条件分岐」について教えてもらいました。
例えば先に進みたいけど鍵のかかった扉が邪魔をしている時、宝箱を開けて「鍵を持っていたら」「扉が開く」ことを考えてみましょう。
この時、RPGツクールではこんなことをします。
- 扉を置きたいところにイベントマスを作ります。
- 扉を表示させて、「鍵を持っていない」とメッセージが出るようにします。
- 次に同じイベントマスに、条件として「鍵を持っている」という条件を付けます。
- そして、その時主人公が扉に触れたら「鍵を使った!」というメッセージを出すようにして、「メッセージが出た」という「スイッチ」にします。
- 最後に「メッセージが出た」というスイッチがオンになったところで、扉の表示を消します。
こうすることで、「鍵を持っている時だけ開く扉」が出来上がります。
鍵を持っているか、持っていないか。
メッセージが出たか、出ていないか。
扉を開くだけでも「鍵を持っている」「メッセージが出た」と、条件が2つ使われていますね。
ちょっとやってみました。
あれ?宝箱を開けて、鍵を取ったらすぐに扉が消えてしまいましたね。
これは、「鍵を持っている」という条件で「扉の表示をなくす」ようにプログラムしてしまったからですね。
「鍵を持っている」状態ではまだ扉は表示しておいて、扉のイベントに「鍵を使った!」と表示させて、その表示が出たことをスイッチにして扉の表示を消すようにすれば解決です。
これを応用すれば、「話しかけると道を開けてくれる人」も作ることが出来ますし、「特定のアイテムを持っている時だけ戦えるモンスター」なども作ることが出来ます。
どんな条件で何が起こるようにするか、色々と考えながら一人一人の世界と物語を作っていきました。
あとは、参加者の色々なやってみたいことについて先生が相談に乗ってくれました。
誰かに話しかけたときに「はい」や「いいえ」の選択肢を出して、それぞれの時に起こることを変えてみたい。
人に話しかけると船を手に入れて海を移動できるようにしてみたい。
色々なことが出来るようになりましたね。
自由に動き回っている敵を作ることも出来ましたよ。
こうして、色々な「条件分岐」を組み合わせることでRPGだけでなく、色々なゲームは出来上がっています。
最近はなかなかこういうタイプのRPGは見かけませんが、「条件分岐」を上手に使いこなすのは今も昔も変わりません。
昔のゲームをやってみて、どこがどうなっているのか研究してみるのも良いですね!
岩本三四郎先生が作ったゲームはニンテンドースイッチでも遊ぶことが出来ます。
ツクールシリーズ GAME BATTLE TYCOON
ツクールシリーズ ランブルドラゴン
ツクールシリーズ サンダーストライカー
ツクールシリーズ JEWELiNX
ツクールシリーズ OUMUAMUA
ツクールシリーズ CHAM THE CAT ADVENTURE
色々あるので機会があったら是非やってみてくださいね!