プログラムレポート
木の車を作って競争! 講座の様子(2021年8月8日開催)
公開日:2021年08月16日
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しごと・ものづくり講座
8月8日はmoca project(モカプロジェクト)の坪井先生と西村先生にご協力いただいて、オクシズの木を使ったレースカー・moca(モカ)を作って走行距離を競う講座を開催しました。
坪井先生は普段は「坪井建材」という建材屋さんで大工さんに色々な道具や木材を販売されていたり、杣(そま)プロジェクトを運営して、木と人をつなげる活動をされたりしています。
西村先生は普段はグラフィックデザイナーとして活動されています。
「エフエムしみず・マリンパル」のロゴや「キッズアートプロジェクトしずおか」のロゴやミュージアムパスポートのデザインなども手掛けられています。
今回の講座で作るmocaは静岡の森を育てる際に切り倒されるヒノキの間伐材を使って、作られています。
西村先生がなるべく無駄の出ないデザインを考えて生まれました。
今回の講座では特別に、mocaのタイヤに車軸をつける穴をあける作業から教えてもらいました。
「正確に、何度でも同じ場所に、同じ深さで、穴をあけるにはどうしたら良いでしょう?」坪井先生が参加者の皆さんに質問します。
「鉛筆で印をつける」、「重ねて一度に穴をあける」など色々な意見が出ました。
でも、何十個、何百個というタイヤに、全部印をつけていたら大変な時間がかかってしまいますし、重ねて穴をあけたら全部のタイヤに穴が突き抜けてしまいます。
こういう時は、治具(じぐ)という部品を固定させるガイドを使います。
レバーをおろした時に決まった深さでドリルが止まるように坪井先生が設定してくださいました。
これを使って、正確にタイヤの真ん中にドリルで穴をあけていきます。
きれいに、正確な深さで穴をあけることが出来ました。
パーツがそろったら、組み立てです。
mocaの組み立てには接着剤を使用しません。
公式ルールでも、接着剤を使うことや、滑りをよくしたり、重さを調整したりするような他の部品をつけることは禁止されています。
接着剤を使わないので、タイヤに正確な大きさの穴をあける必要があったんですね。
車軸の両端にタイヤをつけて、本体を乗せるだけで基本の形は完成です。
丁寧にやすり掛けをしていくことで、地面との摩擦を調節したり、本体の重さやバランスを変えたりすることが出来ます。
もちろん色を付けるのも自由です。
自分だけのmocaを作るために、皆さん一生懸命色を付けたり、やすり掛けをしたりしていました。
さて、完成したら練習もかねて、テスト走行をしました。
mocaは後ろから勢いをつけるようなことはせず、タイヤを両手の人差し指で押さえて坂のスタートに固定して、指を離してスタートさせます。
西村先生が走らせ方を教えてくださいました。
スタートで左右の指を同時に離すのが、なかなか難しく、まっすぐ走ってくれません。
上手く真っすぐ走らせることが出来ても、作ったばかりのmocaは大体3m程度のところで止まってしまいました。
練習や、やすり掛けの調整が終わったら、第一回の計測をしました。
二人ずつ、一緒に測ります。
「3、2、1、スタート!」の掛け声で坂をmocaが駆け下りてきます。
どれだけ真っすぐ、遠くに行けるかが今回の大会のカギです。
止まったところで距離を測ります。
1回目の計測が終わったら、調整タイムです。
どうやったら早くなるのか、先生のmocaを触らせてもらいながら考えます。
先生のmocaは車軸のところが使い込んだ家具のようにピカピカのツルツルになっていました。
皆さんのやすり掛けにも力が入ります。
自分だけの1台を作るために、最後の時間まで色をぬったり、調整したりしました。
調整が終わったら、第2回の計測です。
この計測で一番になった人が優勝です。
優勝するとmoca project特製の盾がプレゼントされます!
自然と顔が真剣になっていきます。
車体の向き、指を離すタイミング、集中してmocaを坂に放ちます。
午前の部、午後の部でそれぞれ優勝者が決定しました。
優勝者はどちらも6m近くまで走っていました。すごいですね!
距離を測る大会「moca CHALLENGE」は今回が初めての開催でしたので、午前午後それぞれの優勝者は初代優勝者と二代目優勝者です。
おめでとうございます!
moca projectではスピードを競うmoca GRAND PRIXも開催しています。
moca project公式インスタグラムで開催場所などのお知らせが出ていますので、興味のある方はチェックしてみてくださいね!