プログラムレポート
『ま・あ・る』×『る・く・る』特別講座 化学反応の不思議! ハーバリウムのペン立てとボールペン作り 館外講座の様子(2021年7月27日開催)
公開日:2021年08月01日
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しごと・ものづくり講座
7月27日は『ま・あ・る』×『る・く・る』特別講座として、静岡科学館る・く・るできょうびしやのたかばたけあや先生にご協力いただきハーバリウムのペン立てとボールペンづくりの講座を開催しました。
午前の部は小学1年生から小学2年生までの親子講座として開催し、午後の部は小学3年生から小学6年生までを対象に開催しました。
コラボ企画として特別に、ハーバリウムのボールペンとペン立てづくりに加え、シリコーン・ケイ素の硬化の仕組みについてをる・く・るスタッフより化学的に解説していただきました。
まず、あや先生から「ハーバリウム」についてと、普段のおしごと内容や扱っている商品について詳しく教えていただきました。
今回使用するパーツや材料も全てあや先生が厳選して準備してくださったものです。
はじめに、進化系『固まるハーバリウム』を用いたペン立てづくりから行います。
こちらはシリコン素材のソフトタイプ(スーパーボールのような弾力性のある仕上がり)です。
早速、容器に入れるプリザーブドフラワーを自由に選んでいきます。
その他、押し花やビーズもあり楽しみながら選ぶことができました。
ピンセットを使いながら容器の中に入れていきます。
色の組み合わせも自由自在でどんなペン立てになるのか非常に楽しみですね。
次に、混合樹脂を作っていきます。
主剤1に対して硬化剤1の比率で、液を混ぜ合わせていきます。
今回の講座ではこの工程が一番重要になります。
乱雑に混ぜると空気が入ってしまい、また、混ぜ足りないとツヤが出なくなってしまうとのことで皆さん慎重に作業をしてくれました。
親子で一緒に協力しながら混ぜると楽しいですね。
反応があると、液体自体が若干あたたかくなるようです。
また、液体がもったりとした感じに変化します。
準備が整いましたら、容器にゆっくりと流しいれます。
その後、乾燥機に約20分程いれて乾燥させます。
その間、『る・く・る』スタッフの三好さんに、ケイ素について詳しく説明をしていただきました。
ケイ素は、「珪素」「硅素」「シリコン」とも呼ばれる物質で、岩石や土壌の主成分です。
新しい学びや発見は非常に楽しいですね。
完成が待ち遠しいです。
次にボールペン作りを行います。
プリザーブドフラワーは細かく切ってから入れていきます。
材料を入れては様子をみながらハーバリウムオイルを入れていきます。
何層にも同じ工程を繰り返すことでイメージ通りの仕上がりになります。
オイルが溢れ出さないようにスポイトを使って少しづつ慎重に入れていきます。
栓をして、華やかなボールペンの完成です。
オイルを入れるとお花の様子がまた変わって見え、お花にオイルが吸収され透明感の出る可愛らしい作品が出来上がりました。
ここでも、『る・く・る』スタッフの三好さんに成分に関するお話をしていただきました。
ボールペンづくりに使用した、ハーバリウムオイル、「流動パラフィン」についてです。
こちらは、石油からつくられる無色透明の液体です。
乳化しやすく伸びが良いなど使用性に優れるだけでなく、酸化しないという化学的な安定性から、ベビーオイルなどの化粧品や医薬品の基剤・溶剤として、身近に使用されているようです。
注意点もあったため大切に使用する為にも大変勉強になりますね。
ペン立てが完全に固まったようです。
どの作品もとても素敵ですね。
科学の楽しさを体験しながら学ぶことができる『る・く・る』とおしごと体験しながら職業観を養うことができる『ま・あ・る』のコラボ講座の開催も今後おたのしみにしていてくださいね。