プログラムレポート
目指せプロアスリート!静岡けいりん見学ツアー 講座の様子(2019年7月15日開催)
公開日:2019年07月15日
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しごと・ものづくり講座
本日は静岡けいりんのご協力で、競輪場の見学ツアーが開催されました。
昨年は秋頃開催をしましたが、今年は夏休み前に開催となりました。
昨年の2倍程の応募があり、沢山の方が参加してくれました。
今回はテレビや新聞も取材に入ってもらって、とても賑やかな始まりとなりましたね。
今年も日本競輪選手会静岡支部長の黒田選手と、小林選手にお世話になります。
また、フレッシュなメンバーということで、若手の齋木選手と近年人気となっているガールズケイリンの清水選手にも実際の走行デモなどをお願いしました。
競輪場のバンクの中は通常入れる場所ではないですが、今回は特別にバンク内から選手が普段見ている目線で見学をさせてもらいました。
まずは競輪選手のスピードを実感してもらうために、普段行っているバイクを使った練習を再現してもらいました。
どんどんスピードを上げていって、最後は80キロ程度出していたそうです。
人間の脚力だけで、こんなに速いスピードを出して走れることに驚きましたね。
続いて、選手が走るコースのバンクを体験するために、みんなでバンクを上まで登ってみました。
写真を見てもわかるとおり、ものすごいキツイ傾斜がついています。
競輪場によっても異なりますが、30°以上の傾斜があるそうです。
立っているだけでも大変なところを自転車で走っていくなんて想像を絶する世界です。
競輪選手が使用している自転車をよく見せてもらいましたが、競技用の自転車にはブレーキもライトもベルもありません。
速く走るために不要なものは極力取り払ってあるそうです。
また突起物があると転倒の際に怪我をしてしまいますので、尖ったところはほぼありませんでしたね。
男子はクロモリ鋼のパイプフレーム、女子はカーボンフレームを使用するそうです。
カーボンの方が軽量ですが、その分お値段が高くなるようですね。
競輪用の自転車はとても軽くて8キロくらいしかないそうです。みんなが町で乗る自転車とは全く違う乗り物です。
続いて、普通の自転車を貸してもらって、こどもたちは本物のコースを試走しました。
競輪選手が走るとすぐ戻ってくるコースでも、こどもたちが走るとすごく時間がかかります。
勇気のある大人の方は、競技用の自転車を借りて体験走行をしました。
ピスト式の自転車は公道走行ができないですし、競輪場で走れることはまずないので、とても貴重な体験です。
コースの見学を終えたら、続いて検車場を見せてもらいました。
ここはレース前に自転車の調整をして、車検を受ける場所です。
車検に合格しないともちろんレースには出られません。
ローラーの上で自転車を走らせる装置があるのですが、現役選手にデモ走行を見せてもらいました。
ローラーの上だと風の抵抗がないので、なんと100キロを超える速度を記録することができました。
慣れないとローラーの上で走るのは難しいので、一般の方だといきなりはできないそうです。
選手は自分で自転車の組み立てや整備をしないとならないそうで、実際に組み立てる様子を見せてもらいました。
競輪の自転車はとても整備性が良く作られているので、慣れれば20分程でバラバラの状態から組み上げることができるそうです。
選手によってフレームの角度や長さなどが異なるため、体に合わせて作った世界に一つの自転車ということでした。
たった数ミリ長さが変わるだけで、速さが変わってしまうというのはアスリートならではですね。
検車場を見せてもらったら、続いて選手宿舎を見学させてもらいました。
宿舎は開催期間中選手が外部との接触を一切断つために缶詰にされる場所なので、外から人が入ることが厳しく制限されています。
選手たちは外に出れないため、みんなこの食堂で食事をするそうです。
選手は個室ではなく4人部屋で共同生活を送ります。
外部との通信は一切できないため、みなさん本を読んだりテレビを見たりして過ごすそうです。
賭けの対象となるスポーツだけに、一般スポーツとは異なり、かなり厳しい制限があるんですね。
競輪選手はスポーツ選手の中では比較的年齢を重ねても続けやすく、安定して収入を得られるそうです。
全国に競輪場は40以上あるそうで、全国を転戦していくので、年間を通じて移動が多いのも特徴ですね。
今日は普段入ることのできない場所を沢山見学して、競輪がどんな競技なのか、選手たちが普段どんな事をしているのかを知ることができました。
これを機に少しでも競輪に興味を持ってもらったり、選手を目指そうと思ってくれる子が増えてくれると良いですね。
来年は東京オリンピックも開催されますので、オリンピック種目であるKEIRINにもぜひ注目してみて下さい。
今回皆さんに競輪の魅力を教えてくれた齋木選手と清水選手は、7月27〜29日の静岡けいりん開催日に出走するそうなので、ぜひ応援に来てくださいね。
まだ車券を買える年齢ではありませんが、入場して観戦するのは無料でできます。