プログラムレポート
静岡市立清水高部小学校 団体利用の様子(2025年9月25日開催)
公開日:2025年10月10日
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その他
9月25日は、静岡市立清水高部小学校6年生の団体利用がありました。
今回は学校の教室を会場にして、3つの職業講話を実施しました。
それぞれの講話の様子を報告します。
■「保育士のおしごと」(講師:さとうゆきこ先生/一般社団法人布育普及協会)
さとうゆきこ先生、通称”ゆっこ先生”は布おもちゃ作家としても活躍中です。
最初に保育士が働く場所は0歳~6歳の子がいる保育園やこども園、児童福祉施設、乳児院、障がい児支援施設、こども病院など様々な場所があると教えていただきました。
先生が持参された布育おもちゃを1人ひとつずつランダムに渡します。
生徒さん達は触ったり動かしたりして遊んでみました。「触り心地がいい。」という声がたくさんあがりました。
先生が「園児だったころを思い出してみましょう!どんなことをしたかな?」と質問すると「コマ!」「先生に『なかよくしてね』と書いた手紙を渡したよ。」「プラバンづくり!」など、色々な答えが返ってきました。
ある日、園児から「どうして先生はお仕事をしないで保育園で遊んでいるの?」と聞かれたそうです。
園児からはゆっこ先生や保育士の先生が自分たちと一緒に遊んでいるだけに見えたようですが、実はただ遊んでいるのではなくて一緒に遊ぶのも重要なお仕事のひとつで、保育士さんはほかにも色々な仕事をしていることを教えてくださいました。
0歳児の保育は「赤ちゃんは泣く」ということが、どういうことかを学びました。「なんで泣いていると思う?」と先生が質問すると「おなかがすいた」「おむつ」「眠い」など色々な答えがでました。どれも正解です。
3歳児の保育は「自分でできるようになる手助け」をしていることを学びました。
そのほか「準備」「年齢によって異なる対応をする」「怪我の対応」などのお仕事もぁるそうです。
質問タイムもありました。
Q1 (保育士のおしごとに)パソコンでの作業はありますか?→「記録やおたより作成のパソコン作業があります。」
Q2 保育士になって嬉しかったことはありますか? 「子どもの成長。卒園児が保育士になった時」だそうです。
ゆっこ先生、布育おもちゃと貴重なお話をありがとうございました。
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■「獣医師のおしごと」(講師:柴田正志先生/静岡県中部家畜保健衛生所)
柴田先生は、静岡県の職員なので公務員の獣医師さんです。
今回の講話のテーマは「みんなが知らない獣医さんのお仕事」でした。
少し緊張気味の生徒さん達に、先生が「猫派?犬派?」「好きな食べ物3つあげてみて!」の2つの質問をすると、教室はリラックスした空気になりました。
たくさんの手があがります。
獣医師のお仕事について、講話は続きます。
獣医学部のある大学を卒業し、国家試験に合格した1000人位の獣医師さんが毎年誕生しているそうです。
獣医師と言っても猫や犬、家畜、公務員(家畜保健所)、薬やペットフードを作る会社の獣医師など様々な場所で活躍している方がいることを学びました。
柴田先生のような公務員の獣医師のお仕事のひとつに「ミツバチの健康状態を調べる」や「鳥インフルエンザの検査、鳥インフルエンザから人を守る」というお仕事があるとお話してくださり、生徒さん達はしっかりメモを取っていました。
続いて牛肉が食卓に上がるまでをみんなで考えてみました。
その工程でも獣医師のお仕事があります。牧場では牛の健康状態を調べ、食肉センターでは生態・内臓の検査をし、肉屋に並ぶ前に保健所で肉の検査をするという説明を聞き、私たちが口にするお肉は、牧場から食卓に上がるまで獣医師の方による色々な検査を受けていることを学びました。
生徒さん達は講話の最初に好きな食べ物を聞かれた真意に気づいたようで、柴田先生の「命をいただくことに感謝してください。」という言葉に大きく頷いていました。
最後に、人・動物・地球環境の3つの健康で成り立っているという意味の大切なワード「ワンヘルス」について教えていただきました。大切な言葉なので生徒さん達は真剣に耳を傾けペンを走らせました。
講話の途中で蜂の防御服を着用させてもらいました。動物医療用の大きな注射器を全員が手にとって見せてもらったりと、なかなかできない経験ができてみなさんとても楽しそうに講座を受講されていました。
講話の終わりの質疑応答でもたくさんの手が上がり「柴田先生」について色々な質問がありました。みなさん、柴田先生に興味津々でした。
柴田先生、ユーモアを交えながら大変な獣医師のお仕事について貴重なお話をたくさんしていただき、ありがとうございました。
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■「エンターテインメントのおしごと」(講師:知久有香先生/維新エンターテインメント)
知久先生は、元中学校教員で現在は謎解きゲームの企画、運営、イベントのお仕事をしています。
講座は維新エンターテインメントという会社とたぬき探偵ジェリーの紹介から始まりました。
「社会が楽しければみんな楽しい」というコンセプトの会社とのことですが、楽しいことは「楽(らく)」することではなく、ルールを課すための「自律」による行動規範ということでした。わかりやすく言えば「良いこともとも自分の責任」ということをお話してくださいました。
「ボラクラシー経営」「心の勉強会」「社員全員がエンターテイナー」という取り組みを会社全体で行い、魅力的な人間作りをしているそうです。生徒の皆さんはわくわくした表情でお話を聞いていました。
講話の次は班に分かれて、みんなで声を掛け合って協力しながら謎解きをしました。
答えがわかって思わず声にだしてしまう生徒さんを「しっ!しゃべっちゃダメ。」と同じ班の生徒さんが注意したり楽しそうに謎解きをしました。
「謎解きができると気持ちいいよね。」という知久先生の言葉通り、答えがわかった生徒さん達はとてもすっきりした嬉しそうな表情をしていました。
質問タイムには、担任の川島先生も手を挙げて質問しました。
「1つの謎解きを作るのにどのくらいの時間がかかりますか?」という質問に知久先生は「長くて1週間くらいです。」と答えられました。
日常生活でいつも頭の中で制作スイッチが入っていて、趣味も謎解きなので、お休みの日も謎解きを作っているそうです。
謎解きのご褒美にゲットしたカードを手に嬉しそうな生徒さんたち。
クラス全員謎解きができたので、知久先生がおまけにもう1つ謎解きゲームをくださいました。ご自宅に帰ったら早速解いてみてください!
知久先生、ワクワクするようなお話や楽しく夢中になる謎解きをありがとうございます。
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清水高部小学校6年生のみなさん、今回の職業講話をぜひ将来の職業選びの参考にしてください。
さとうゆきこ先生、柴田正志先生、知久有香先生、いつもご協力ありがとうございます。