プログラムレポート
日本銀行見学ツアー 館外講座の様子(2024年8月2日開催)
公開日:2024年08月08日
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しごと・ものづくり講座
8月2日は、日本銀行静岡支店様にご協力いただき「日本銀行見学ツアー」を開催しました。
日本銀行とは何をしているところでしょうか。
日本銀行には、大きく分けて3つの役割があります。
- お札の発行
- 物価の安定
- 金融システムの安定=必要なお金が世の中にいきわたること
日本銀行では、お札の発行から処分までを管理しています。また、金融政策を通じてモノの価値(物価)の安定に努めています。
日本銀行は「発券銀行」「銀行の銀行」「政府の銀行」の機能を担っています。
現在、日本銀行静岡支店は「金座町」にあります。
「金座町」の由来は、江戸時代に小判を作っていた「駿河小判座」からきているそうですよ。
森先生から皆さんに質問です。
2023年12月末に世の中にはどれくらいのお金があったでしょうか?
答えは124,600,000,000,000円。124兆6千億円だそうです。
金額が大きくてなかなか想像ができませんね。
お札は「国立印刷局」で作られています。
「国立印刷局」で作られたお札は、日本銀行が引き取り、金融機関を通じて私たちの手元に届きます。
そして、皆さんが使用したお札は日本銀行に戻ります。
万が一、破れてしまったり汚れてしまっても日本銀行に持っていくと一定の引換え基準に従い、引き換えてもらうことができます。
続いて、日本銀行券に施されている高度な偽造防止技術について学びます。
偽造防止の観点から、日本銀行券には特殊な印刷技術が使われています。
皆さんがお持ちの紙幣を見ながら一緒に確認します。
- 「深凹版印刷(ふかおうはんいんさつ)」
紙にインクが盛り上がるように印刷してあるので触るとそこだけ手触りが違います。
- 「識別マーク(深凹版印刷)」
これは目の不自由な人も、手触りでお札の種類が分かるようになっています。
目を閉じて触ってみると深凹版印刷の凹凸がよく分かりますね。
- 「すき入れ」(新しいお札では「高精細すき入れ」)
- 「すき入れバーパターン」
- 「潜像模様(せんぞうもよう)」
- 「ホログラム」(新しいお札では「3Dホログラム」)
- 「パールインキ」
お札を傾けると模様が見えたり、お札の端の色が変わって見えたりします。
色々な角度からお札を観察することができました。
- 「マイクロ文字」
「NIPPONGINKO」と小さな文字で書かれています。
ルーペを使って、じっくり見てみます。
一見すると模様のように見えますが、よく見るとしっかりした文字で印刷されています。
- 「特殊発光インキ」
日本銀行総裁の印は、特殊なインクを使っているので紫外線を当てるとオレンジ色に光ります。
ブラックライトを当てて観察しました。
こんなにも、色々な偽造防止技術で偽造を防止するのはなぜでしょうか?佐藤先生がみんなに質問します。
偽札がたくさん世の中に出回ってしまったら、偽札を受け取ってしまった人が損をしてしまいます。
それを防ぐことが目的です。
もし、偽札を受け取ってしまったら最寄りの警察署に届け出てください。
展示コーナーでは、1億円の重さ体験や様々な資料を確認することができましたよ。
1億円の模擬パックは10kgあります。
実際に持ってみると、重たいですね。
最後に店内見学をさせていただきました。
※店内は写真撮影が禁止されている為、店内見学の写真はありません。
1時間、親子でじっくりと日本銀行とお金について学ぶことができました。
佐藤先生、森先生、貴重な機会をありがとうございました。
次回の開催もおたのしみに。