プログラムレポート
森林体験ツアーに行こう! 館外講座の様子(2023年11月3日開催)
公開日:2023年11月04日
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しごと・ものづくり講座
11月3日は、アトリエサクラ有限会社の皆さんにご協力いただき、「森林体験ツアー」を開催しました。
場所は、慈悲尾です。
参加者全員で先生方に挨拶と、本日のスケジュール、注意事項等を確認しました。
気合十分に、いざ出発です。
集合場所の駐車場から森林ツアーへの入り口まで30分程歩きます。
皆さんまだまだ余裕ですね。
傾斜道に進みます。
こちらの森は林業士の安池先生が管理をしています。
管理をしている森とそうでない森の違いを確認します。
右は安池先生が管理している森で、左は他の方の森林です。
安池先生の木々はどれもまっすぐに伸びているのに対して、管理がされていない森は、あらゆる角度から木々が生い茂っています。
太陽の光の当たり方もだいぶ異なりますね。
安池先生が「枝打ち」を実演してくださいました。
「枝打ち」は、品質の良い材木を作るために、木の成長過程で育ちの悪い枝を除去したり、枝で込み入った人工林の枝を切り落として人工林の生育環境を整えたりする作業です。
手間も労力もかかりますが、高品質の材木を生み出すためには欠かせない作業であると安池先生が教えてくださいました。
素早く木に登り、枝を素早い速さでカットする技はさすがですね。かっこいいです。
目的地である休憩&アクティビティスペースまで、1時間ほどかけて登ります。
全員、無事到着することができました。
2グループに分かれて、「伐倒(ばっとう)体験」と「チェーンソー体験」を行います。
立っている木を切り倒すことを伐倒(ばっとう)と言います。
木を伐る作業は危険がつきものなので、安全に正確に伐倒する技術は林業士さんにとっては欠かせません。
安池先生と田淵先生が実演を交えながら細かく解説をしてくれます。
はじめに「受け口」をつくります。
チェーンソーを使って真横と斜め上の2方向から切り進んで、口元をぴったり合わせます。
続いて「追い口」をつくります。「受け口」の反対側から水平にチェーンソーで切り込みを入れます。
「追い口」は「受け口」と平行になるように切り進み一定の幅を残します。
あまりの迫力と臨場感に、皆さんドキドキです。
林業士さんは、切り倒す位置を決め、正確にその位置へ木が切り倒れるようにコントロールしています。
ワイヤーロープを使って木を制御しながら倒していきます。
「ミシミシ」「メリメリ」と、木が倒れる音がしてきます。
見事狙い通りの位置に木を切り倒すことができました。
歓声と拍手で皆さん大盛り上がりです。
その後、柱材として製品になる箇所をカットします。
前後の木は、薪にしたり、工作用に活用したりと、余すことなく丁寧に使います。
プロのなせる技が満載でしたね。
ここからお昼休憩です。
参加者全員で昼食をとり午後の活動に備えます。
大自然の中で食べるお弁当は格別ですね。
それに加えて、焼きマシュマロも準備してくれました。
とても贅沢な時間ですね。
昼食後は、チェーンソー体験を行いました。
チェーンソーの扱い方、丸太の切り方を小林先生と藤森先生、大石先生が丁寧に教えてくださいましたよ。
チェーンソーエプロンを装着し、ヘルメットをかぶって準備します。
実際に持ってみるとかなり重たく、皆さんがすいすいと操っているのがうそのようです。
エンジンをかけると、その音にも驚きます。
皆さんとても真剣です。
集中して丸太をカットしていきます。
大人の方も体験しました。
やってみると、熟練の技術が必要なんだと皆さんが納得していました。
いとも簡単に作業をする先生の皆さん、さすがです。
ほかにも、コースターづくりや木の玉遊び、ハンモックなどたくさんの遊びと学びを体験させていただきました。
最後に安池先生より、林業士のお仕事についてお話していただきました。
「林業士のお仕事は、木を育て、森を守っていくことです。そのためには、たくさんの方々に森林のことを知ってもらい、興味を持ってもらうことも林業士として大切な役割だと思っています。」
森林に愛情をそそぎ、丈夫で安心な材木を提供できるように日々努力されている林業士さんの姿をたっぷりと見せていただくことができました。
アトリエサクラの皆様、林業士の皆様、貴重な機会をありがとうございました。