プログラムレポート
介護福祉士のおしごと プロからまなぶとくべつなおしごとの様子(2023年9月17日開催)
公開日:2023年09月19日
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こどもバザール
9月17日は、静岡市清水区三保の高齢者介護施設「共育庵そなあれ」の伊藤先生、坂本先生、ゆい先生のご協力で、「介護福祉士のおしごと」を開催しました。
まずは先生が介護するとは何か、という説明をしてくれました。
- お風呂にいれてあげる
- トイレのお手伝い
- 一緒に歌を歌ったり体操をしたりする
など、高齢者が快適で楽しいと感じられる生活を支えるためのおしごとが「介護」であるということを教えてくれました。
それではどうして高齢者は介護が必要なのでしょうか。
- 手足を自由に動かせない
- 視力が下がって周りがよく見えない
- 腰が曲がって杖がないと立てない
など、年を取ると様々な障害が出て来るので介護をする必要があるのですね。
次に介護する側と介護される側になって、それぞれ交代しながら両方の体験をしていきます。
今回先生が6つのシニアシュミレーターを用意してくれました。
- 視界が狭く黄色くぼやけて見えるメガネ
- 周りの音を聞こえにくくするイヤーマフ
- 手先が乾いた状態にするための軍手
- 前かがみの姿勢になるための重りがついたベスト
- 手足につける重りがついたバンド
- ひじやひざを曲げづらくするサポーター
介護される側にはこれらの装具を身に付けて、高齢者が感じる不自由さの疑似体験をしてもらいます。
メガネをかけると、このように見えるところが狭く、照明の光がわかるぐらいにしか見えません。
これでは何かをやろうとしても不便で、気持ちも不安になりますね。
「暗いところがよく見えない」「自然と腰が曲がる」「腕が曲がらない」「足の裏に磁石がついたみたい!」
いろいろな感想が飛び出しました。
介護される人には、まず二つの作業をしてもらいます。
ひとつめは箸(はし)で豆をつかんで移す作業です。
見えづらく腕を自由に動かせないうえに箸が手から滑って豆が上手くつかめません。
ふたつめは文字を読んだり書いたりする体験をします。
こちらも、いつものようにスラスラと書いたり読んだりできません。
体を自由に使えない不便さを体験できました。
次に、介護する側の人も加わって介護される側の移動を手助けする体験に移ります。
介護する側が率先して「こちらですよ」と行く方向を導いたり、椅子などの障害物に気をつけながら移動のお手伝いをします。
介護される側の体験もしているので、移動するときに気をつけなければいけないところがよくわかります。
そして歩行器や車いすを使うと、不自由な体でもとても楽に移動できます。
介護する側とされる側の両方の体験を終えて、「おじいちゃんやおばあちゃんにやさしくしたい」「手を添えて行く方向を教えてあげたい」など様々な感想を言ってくれました。
高齢者や体の不自由な人など、誰もが幸せを感じられる生活を送れるように意識するきっかけを、楽しい体験をとおして学ぶことができました。
伊藤先生、坂本先生、ゆい先生、ありがとうございました。