プログラムレポート
かたちの不思議 講座の様子(2023年7月21日開催)
公開日:2023年07月27日
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しごと・ものづくり講座
7月21日は色々な形の話をしながら、モノづくりをする「かたちの不思議」講座を開催しました。
講師は、ま・あ・るスタッフのハッチです。
紙のランプシェードでルームランプを作ります。
講座の前半では、「フィボナッチ数列」の話や「黄金比」の話をしました。
「フィボナッチ数列」とは、イタリアの数学者が見つけた「1,1,2,3,5,8……」と続く数列です。
1+1=2、1+2=3、2+3=5のように、数列の中の連続する3つの数に注目すると、「前2つの数を足すと、次の数になる」というルールで並んでいます。
大きなフィボナッチ数列の隣同士(例えば75025と121393)の比を計算してみましょう。
すると、121393÷75025=1.61803398867になります。
大きなフィボナッチ数であればあるほど、「黄金比」にどんどん近づいていくことが知られています。
※黄金比:短いほうを1としたときに長いほうが1.61803398874……になる。
今回使う名刺カードは短辺が55mm、長辺が91mmです。
大きな数を小さな数で割ると、91÷55=1.65454……となって黄金比に近い数になりました。
なるべく黄金比に近い比率の長方形の紙を使うことで、今回のランプシェードはきれいに作ることが出来ます。
まず、名刺カードがクロスして2枚重なるようにして、線を引きます。
角がずれないようにしながら丁寧に線を引くと、名刺カードの中にひし形ができます。
カードの中に同じ向きのひし形ができるように線を引いていきますよ。
その数、27枚!
頑張って線を引きました。
線を引き終わったら、線の通りに折り筋をつけます。
ユニット折り紙のように、ひし形に三角の”のりしろ”がくっついたユニットが出来上がりました。
のりしろに糊を塗りながら、組み立てていきます。
この時、5枚をつなげてお花の形になるようにする部分と、3枚を重ねてお皿のようになる部分を意識すると組み立てしやすくなります。
「1つの点の周りでつながるカードの枚数は5か3のどちらか!」
単純なルールですが、気をつけて組み立てていきましょう。
のり付けをしていくと、だんだんと丸くなっていくので、内側ののり付けが難しくなっていきます。
先に出来上がったお友達や、ハッチに教えてもらいながら27枚のカードをつなげると…?
できました!何だかボールのようにも見える不思議な形です。
中にLEDライトを入れてみましょう!
紙が重なっているところと重なっていないところとで模様が浮かび上がります。
5枚羽根や3枚羽根の風車みたいな模様ですね。
今回は27枚で底に穴が開いているようにして作りました。
底までふさがるように30枚のひし形を合わせると「菱形三十面体(りょうけいさんじゅうめんたい)」という形になります。
正十二面体と正二十面体の親戚のようなこの形は、ひとつの面がひし形になっています。
このひし形の長い対角線と短い対角線の比は黄金比になるということが分かっています。
自然の中に潜んでいる形から、素敵な形が出来上がりましたね!
またの開催をお楽しみに!