プログラムレポート
MJV座談会:バザール日記(2022年11月27日開催)
公開日:2023年03月17日
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こどもバザール
10周年に向けて、小学生から『ま・あ・る』で活動を続けている、高校生や大学生、専門学校生などのみなさんにインタビューをしてきました。
今回は、11月に開催した「MJV座談会」の内容の一部をご紹介したいと思います。
※MJV(ま・あ・るジュニアボランティア)とは、こども店長OB・OGの中高生のこと。
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【参加者】
A:高校2年生(こども店長時代に、こどもだけの「こどもONLYバザール」を開催。現在はMJVとして活躍)
B:高校2年生(こども店長時代に、こどもだけの「こどもONLYバザール」を開催。現在はMJVとして活躍)
C:大学4年生(『ま・あ・る』開館に向けて開催した「ミニしずおか」に参加。その後継続的に『ま・あ・る』でのボランティア活動を経て、現在は学生アルバイトとして活躍)
D:スタッフ(開館当初から「こども店長」と共に「こどもバザール」を運営)
【進め方】
- カードに話したいテーマを書く。
- カードを裏返しにして、順番に1枚ずつカードを引く。
- 引いたカードに書かれたテーマについて一人ずつ考えを話す。
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3時間近くかけて、15個のテーマについて話しをしました。
ここでは、『ま・あ・る』に関するテーマについての話を一部ご紹介します。
Q.こども店長や社員さんをやっていた頃の自分に伝えたいこと。
A:小学生のときも結構行ってたけど、もっと行っておけばよかったと思う。小学校1年生のときは、やることなくて、お兄ちゃんたちのサッカーを見に行って本当つまらなくて(笑)、『ま・あ・る』が出来て本当に良かった。中学校になって『ま・あ・る』から足が遠のいてしまったから、もっと小学校のときに、あの自由さを楽しんでおけばよかったってすごく思う。
B:もっと自分に自信をつけよう!かな。小学校のときの強さを高校まで持っていけるかっていったらそうじゃないけど、小学校のときに培った強さとか、知識とか、友だちとか?って本当に今でも活かされているから、もっと小さいときにそういうのを身につけられていたら、もっと自分に自信が持てたかなってそういう風に思ってる。
C:ミニしずのときってことだよね。小学生のときは人見知りが本当にすごかったから、もうちょっと周りとしゃべればいいんじゃないって伝えるかな。
D:小学生のときの自分かぁ。「『ま・あ・る』においで、『ま・あ・る』に来たらきっと誰かがたすけてくれるよ。」かな。小学校のとき逃げ場が欲しかったから『ま・あ・る』に来てたらもっと世界が広がったかなって思う。
Q.自分が好きな「こどもバザール」のお店
D:どのお店も好き。自分が小学生だったらどのお店で仕事したいかなぁって思いながら「こどもバザール」を見てきたけれど、どのお店もいいなって。ここじゃなきゃダメ!はないなぁ。こども店長たちが楽しそうに運営しているお店が好き。
A:私は市役所。自分が一番そこの店長をやっていたっていうのもあって。市役所の店長をやっていた理由は『ま・あ・る』に来た人に最初に会えるから。
B:自分はネイル(ビューティーショップ)かな。当時は、ネイルをつけたりすることがすごく憧れだった。
C:昔のざっかやかな。なんでもかんでも自由に作ってたじゃん。カベにぺたぺたはったりさ。それがよかった。「これ売れるの?」ってものが売れるんだよね。
Q.『ま・あ・る』で身につけたことは?
B:コミュニケーション力と自ら手を挙げる力かな。自分が手を挙げる瞬間ってすごく緊張する。だけど、『ま・あ・る』って自分の意見に対して真っ向から反対するんじゃなくて、まずは意見を聞いてくれるから、それで自分に自信がついたと思う。だから、その自信かな。
C:ミニしずのとき感じたコトは、こういうふうにしたら、こうなるよねっていう先読みができるようになったような気がする。例えば、お客さんがたくさん来てごちゃごちゃになっちゃうなってなったときに、こう並びかえておくといいかな、みたいなこと。
A:何か挑戦すること、失敗を恐れないようになった。挑戦した方が自分の身になるなって感じることが多かった。失敗してもなんとかなるって自分の中で思えるようになったし、失敗した方が自分のためになると感じるようになった。
Q.『ま・あ・る』の変わったところ
C:小学生の雰囲気じゃない?やっぱり。私が中高生のときにボランティアで来ていた頃は、もっとみんなはっちゃけてたし、言いたいことをわーわー言って、勝手にこども店長同士でケンカして、勝手にこども店長同士で解決してるみたいなことが結構あった。今はケンカなんかしないし、もしケンカをしたとしても大人が入っちゃうかなと思うから、そういうところが違うかな。
D:AちゃんとBちゃんがこども店長だったころは、本当の意味で自分たちで考えてやってたと思う。あのころ、こどもONLYバザールがあって、実行委員っていう枠はスタッフが決めたけど、その実行委員の中で実行委員長が必要とか、準備をどうするとか、ほとんど大人スタッフは入らない状態で進めていったでしょ。お店をもっとこうしたいあーしたい、こういうお店つくりたい、この企画やりたいって考えて。実行委員が中心になっていたけれど、こども店長全員でやっていたじゃない。それを見ながら「あーいいなぁ、私も小学生としてあの中の一人だったらよかったな」って思ってた。
A:今はすごくきれい。昔はもっと混雑していたよね。混雑っていうのは、人だけではなくて、ざっかやさんのモノとか、小学生が葛藤したあととか。私のときはすごくそういう「混雑」があって、それが味をだしていたなって。全部コロナの影響なのかな。
B:自分たちのときよりもはるかに「まち」ってかんじがする。いい意味でも悪い意味でも。
Q.『ま・あ・る』のこれから。理想の『ま・あ・る』について。
C:保護者様が『ま・あ・る』にいれば安心だなって思ってくれるといいな。「一人で『ま・あ・る』行ってきな」ってなるといい。
D:コロナ禍前はそうだったんだよね。「とりあえず『ま・あ・る』行ってきな~」みたいなのが多かった気がする。こども店長の保護者様からも「『ま・あ・る』があって助かってるんです」っていう声をよく聞いていたかな。
A:そうかも!友だちの家に行くとか、公園に行くとかよりも、親は『ま・あ・る』に行くほうが安心だったと思う。
A:『ま・あ・る』で育った子が既に巣立っていっているじゃないですか。『ま・あ・る』で育った子が『ま・あ・る』に貢献できるような循環する仕組みができてくるといい。そうすれば、自分の姿で『ま・あ・る』の活動の大事さを証明できる。
D:理想を言えば、コロナ禍前みたいなカオスな『ま・あ・る』になってほしい。ここで活動している一人ひとりが、自分で考えて歩んでいる道を、自分の力で進んでいることを評価してほしい。それを評価してくれる大人がいて、『ま・あ・る』がカオスでもみくちゃにされていることが理想だな。
B:もっと知ってもらいたい。こういうステキな場所があるんだよって。
他にも「憧れの人」「理想の大人になる方法」「自分のスケジュール」などなど、テーマは『ま・あ・る』だけに関わらず、社会的なことから個人的な興味まで幅広くありました。自分で考えもしなかったことが出てきて、言葉にするまで時間がかかる場面もありましたが、思っている以上にみんなしっかり自分の考えを持って、言葉にしていました。
終わってからも、様々な感想が出てきました。
「なんか、すごかった。もっと話したかったね。」
「こういう視点もあるんだ!って勉強になったし、こういう場があるから聞けることもあると思う。日常でこんな話しないじゃん。」
「テーマも面白かったね。こうやって聞かれないと考えないから、考えることができてよかった。」
「定例化してやりたい!」
“問う”ことで、自分で考えて、自分の意見に気が付いて、さらに他の人の新しい視点をもらうといった、充実した時間になりました。
他の方とも話して、もっともっと多くの人の考えを聞きたくなりました。