プログラムレポート
ま・あ・る開館10周年記念式典(2023年1月28日開催)
公開日:2023年02月03日
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その他
『ま・あ・る』は、2013年1月20日に開館をし、先日10周年の節目を迎えました。
1月28日(土)に開館10周年を記念して式典を行いましたので、報告させていただきます。
当日は天気にも恵まれ、大勢の方々に祝福していただきました。
静岡市長、静岡市議会議長・副議長、静岡市議会議員の方々、ま・あ・るの担当局である静岡市経済局の方々をはじめ、日ごろから『ま・あ・る』の活動にご協力いただいている企業・団体・講師の方々、そして『清水ま・あ・るシティ』の市長・副市長、こども店長OB・OGのMJV(中高生ボランティア)、MAS(大学生・社会人ボランティア)の方々にご参加いただきました。
『ま・あ・る』10周年の式典は、5周年の式典の時と同様に、子どもたちが企画をして準備まで行いました。
今回は、『ま・あ・る』の10年間の歩みを映像でご覧いただくとともに、ま・あ・るで活躍する子どもたちの成長やま・あ・るへの思いを発表します。
式典の開場前に、子どもたちが集合しリハーサルを行います。
司会を務めるのは、2代目市長のゆなゆなと、2代目副市長のけんちゃんです。
そして、開会の言葉を現こども副市長が行い、『ま・あ・る』の活動を通して得たものについて元こども店長OB・OGのMJVとMASの3名が発表、最後に現こども市長が閉会の言葉を述べます。
小学6年生から大学1年生までが集まっているため、初めて顔を合わせる子も久しぶりの子もいて、緊張している様子もみられます。
リハーサルが進むなかで、少しずつ雰囲気が和らいできました。
式典のオープニングを華やかに飾ってくれる、チアダンスプロジェクトのStarMoonのメンバー5人もリハーサルに加わります。
直子先生を筆頭にストレッチを念入りに、立ち位置や振り付けを確認します。
全てのリハーサルを終え、開場します。来賓の方々が続々と着席していきます。
時間になり、10周年式典がスタートします。
軽快な音楽と共にStarMoonによるチアダンスの発表です。
来賓の皆様も手拍子で会場を盛り上げてくれます。
StarMoonの皆さん、とても素晴らしいパフォーマンスをありがとうございました!
会場が盛り上がったところで、「清水ま・あ・るシティ」現副市長、かなちゃんによる開会の言葉です。
「私は副市長として、『ま・あ・る』のリーダーという自覚をもち、みんなと協力することができるようになりました。コロナ禍で以前のようなバザールができなくなっても『みんなが活躍できて、楽しめるまち』を目指してバザールを盛り上げてきました。税金制度を設けたり、意見ボックスを設置したりするなど『ま・あ・る』はどんどんホンモノのまちに近づいて進化し続けています。今日はその成果を発表します!」と開会を宣言しました。
続いて、『ま・あ・る』井野館長の挨拶です。
運営を支えてくださった皆様への感謝の気持ちをお伝えするとともに、10年間に行ったプログラム数の報告をさせていただきました。
「この10年間で、「こどもバザール」は1,235回開催、「しごと・ものづくり講座」は2,449回行いました。また、「しごと・ものづくり講座」では、こども店長OB・OGが講師として、高校や大学で勉強したことを子どもたちに教える場とし、”教わる側”だった彼らが、これからは”教える側”になって活躍する機会が増えています。『ま・あ・る』で育った子どもたちがこれからも活躍できる場として、彼らにとって特別な場所であり続けるよう子どもたちとともに工夫を重ねて運営に取り組みます。」と、改めて決意表明しました。
続いて、ご来賓の方を代表し、静岡市議会議長 望月俊明様からお祝いのお言葉を頂きます。
「『ま・あ・る』は全国にも類をみない施設です。幼少の年代から、さまざまな仕事やものづくりの楽しさ、難しさを体験することで、社会の仕組みや地域の産業を理解するとともに、学区や世代を超えた仲間と出会い、ともに学習できる場であります。地元の企業のみなさんにご協力いただき、子どもたちへ「本物」の体験の機会を与えて下さる事は、非常に大事だと思います。これからも子どもたちが夢を膨らませて、将来、静岡市で活躍することを願っています。」と、子どもたちに向けてエールを送ってくださいました。
続いて、ご来賓の方々を紹介させていただきました。
「おめでとうございます」と皆様に祝福していただきました。
ここで、『ま・あ・る』の10年間のあゆみを振り返る動画をご覧いただきます。
動画の内容は、『ま・あ・る』の10年間の歩みについて、開館当時から関わりが深いMJVのまなちゃんの成長と共に振り返る構成となっています。
▼『ま・あ・る』10周年記念動画はこちらよりご覧ください。
『ま・あ・る』を利用してくれる子どもたちと一緒に、『ま・あ・る』も成長し発展し続ける様子をご覧いただけたらと思います。
改めてこの場をお借りして、『ま・あ・る』の多様な事業にご協力下さる皆様、そして子どもたちの活躍をサポートくださる方々に御礼を申し上げます。
ありがとうございます。
続いて、こども店長OB・OG3名による発表です。
はじめに、MJVとして初めて講師を行った、高校3年生のりんちょすの発表です。
「私は今18歳で、『ま・あ・る』で人生の半分以上を過ごしてきました。最初は「こどもバザール」の社員さんとして『ま・あ・る』の楽しさを知り、小学5年生頃からはこども店長として社員さんにおしごとを教える立場として活動させてもらいました。中学生、高校生になってからは、MJVとしての活動に励みました。特に印象的だったのは、自身で企画準備を行い、とくべつなおしごとの講師を行ったことです。とても大変でしたが、同じくらい充実した体験でした。」と、『ま・あ・る』での小学生時代からの活動とその後の活躍について発表してくれました。
次に、こどもONLYバザールの副実行委員長としてみんなをまとめ、学校内外でも活躍している、高校2年生のまなちゃんの発表です。
「私にとって『ま・あ・る』は、自分の基盤をつくってくれた場所であり、第二の家のような存在です。『ま・あ・る』がなかったら、今の私はないと思っています。(中略)これからも『ま・あ・る』がこの場にあり続け、子どもたちが輝ける場所であってほしいと願っています。また、私も『ま・あ・る』に多くのことを学ばせてもらい、成長させていただいた身として、将来『ま・あ・る』に何らかの形で恩返しできるように努力を続けていきます。」と、『ま・あ・る』で培ったことや得た力がどのようにその後の活動に影響しているかを発表してくれました。
最後は、開館前に開催した「ミニしずおか」の初代市長で、ま・あ・る公式キャラクターである”まあるん”の作者、大学1年生のもっくんの発表です。
「私は、10年前に開館したその日から小学校卒業までの2年間こども店長として働きました。加えて、イメージキャラクターのまあるんをデザインしたところから始まり、『ま・あ・る』のプレイベント「ミニしずおか2012」ではこども市長を務めたり、開館準備リーダーズの一員として準備作業に参加したりと、開館前から『ま・あ・る』に携わってきました。(中略)今振り返ってみれば、私が店長として活動したのは10年の歩みのうちのほんの少しですが、その中で私は少しでも『ま・あ・る』の発展に貢献できたと思うし、またそれ以上に私は、『ま・あ・る』でしかできない経験をたくさんさせてもらいました。とても感謝しています。あれから 10年経っても同じように続いているのは、小さい変化も大きい変化もたくさん重ねて常に良くなる方に『ま・あ・る』が進んでいるからだと思います。自分と同じようにたくさんの人がここでしかできない経験をできるよう、これからも『ま・あ・る』が続いていくことを心から応援しています。」と発表してくれました。開館前の「ミニしずおか」の活動と、「こどもバザール」の「こども店長」の活動の比較は、とても貴重で興味深く聞き入ってしまいました。
こうして活動する子どもたちのおかげで『ま・あ・る』は10年間続けることができました。みんな、ありがとう!!
式典も終わりに近づいてきました。田辺市長から子どもたちに向けてお言葉を頂戴します。
「『ま・あ・る』は、子どもたちが主体的に参加し、自分たちの力で作り上げ、それを形にすることができる場所です。地元の企業や団体の皆様、大学生やボランティアなど、多くの方々に協力してもらっています。これまで、本当に多くの子どもたちが、この場所で様々な人と関りながら、経験を積んできました。今日、卒業生を代表して式典の運営に関わってくれている3人も、『ま・あ・る』でたくさんのことを学び、その時の経験を活かして活躍しています。」
「『ま・あ・る』が開館してから10年、たくさんの子どもたちが、将来やりたいことを見つけ、高校や大学で一生懸命学んでいます。そして、今度は、自分が学んでいることの魅力を、後輩の子どもたちに伝えてくれる卒業生がいることが嬉しいです。『ま・あ・る』でこのような循環が起き、次世代の子どもたちが育っているということを私は誇らしく思います。」と、清水に『ま・あ・る』を設計した目的や次世代を担う子どもたちへ望むことを教えてくださいました。
田辺市長の言葉を真剣に聴く子どもたち。
これからも彼らの活躍が非常に楽しみですね。
最後に、「清水ま・あ・るシティ」現こども市長のあいこちゃんより閉会の言葉です。
「人見知りで恥ずかしがり屋だった私が、こども店長のリーダーとして市長を務めることができたのは、全て『ま・あ・る』で出会ったみんなのおかげです。8月に田辺市長を表敬訪問したときに、田辺市長から『「リーダー」はみんなを引っ張っていく大変さがある。しかし、その一方でやりがいもある。』とおっしゃってくださったように、私は『ま・あ・る』でやりがいを得ました。『ま・あ・る』には学校では学ぶことのできないことがたくさんあります。「しごと・ものづくり講座」や「プロジェクト活動」もそうですが、『ま・あ・る』に行くことでひとつひとつの見方が変わり、将来の夢について考えるきっかけにもなっています。『ま・あ・る』での経験を活かして、私自身が『ま・あ・る』や静岡市を盛り上げることができる存在になれるよう、努めていきたいです。」と力強く閉会の宣言をしてくれました。
子どもたちの、素晴らしい進行や発表のおかげで、活気に満ちた10周年式典となりました。
これまで『ま・あ・る』を支えてくださった皆様、そして、『ま・あ・る』で活動してくださる子どもたちの皆様に、心から感謝申し上げます。
これから先も『ま・あ・る』はさらに発展し続け、皆さまとともにつくり、ともに育む施設として運営してまいります。
会場の外では、商品製作プロジェクトのメンバーが、静岡の無添加チョコレート専門店コンチェさんと一緒に来賓の皆様へ「ま・あ・る10周年記念チョコ」の販売をしました。
また、来賓の皆様には、500まある通貨をお渡しし、通常子どもしか体験できない「こどもバザール」のお買物体験を特別にお楽しみいただきました。
子どもたちがつくり、運営する姿を直接ご覧いただくことができとても嬉しいです。
実際に体験していただくことで、言葉だけでは伝わらないものが伝わったのではと感じました。
田辺市長は、ゲームやでガチャを体験し、なんと!特別賞をひきあてました!!
こども店長へおしごと内容や活動について質問したり、気さくにお話ししてくださいました。
子どもたちにとっても良い記念になりました。
田辺市長、ありがとうございます!
『ま・あ・る』が開館したとき、10年後にこんな未来があるとは誰も想像できませんでした。
こうして、10年間運営してきて「良かった」と思ってもらえる施設になっていれば、これに勝るものはありません。
時間をかけて、あたたかく見守ってくださった皆様に、改めて心から感謝申し上げます。
子どもたちにとって安心安全に、自分らしく過ごせる施設であるよう努めてまいります。
引き続き、どうぞよろしくお願い致します。