プログラムレポート
鉄道信号にかかわる仕事を学ぼう 館外講座の様子(2022年8月5日開催)
公開日:2022年08月06日
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しごと・ものづくり講座
8月5日は、協和電工株式会社様にご協力いただき、鉄道信号にかかわる仕事について学ぶ講座を開催しました。
協和電工株式会社は鉄道信号保安設備の設計・施工・保全をしている会社です。
現在は、JR東海在来線、東海道新幹線、私鉄各線の鉄道信号保安設備の設計・施工・保全を行っているそうです。
踏切設備について、丸山先生に詳しく解説をしていただきます。
人や車が線路内に閉じ込められてしまった状態のことを「とりこになる」といいます。
緊急事態が発生した場合は、「踏切支障報知装置(非常ボタン)」と「特殊発光信号機(特発)」の出番です。
踏切事故を防止します。
次に、電車運行時の信号機の様子についても解説していただきました。
鉄道信号機の色の意味は、道路の信号機とはまったく異なります。
よく見かける「駅と駅の間にある信号機」の場合、「赤」は「止まれ」ですが、意味としては、「この先の区間に列車があるから入るな」になります。
「黄」は「減速せよ」で、「2つ先の区間に列車がいる。次の信号は赤だ。そこで止まれる速度で走れ」となります。
道路の場合の「黄」は「原則として止まれ」ですが、鉄道の場合は「止まれる速度で走れ」の意味になるとのことです。
「青」は道路と同じで「進行」となります。鉄道信号の場合、詳しくは、「2つ先の区間まで他の列車はいない。指定速度で進行せよ」となります。
このような「駅と駅の間にある信号機」の一般的なものを、「閉塞信号機」といいます。
「閉塞」とは、ひとつの区間にひとつの列車しか入れないという意味で、追突や正面衝突を防ぐためのしくみです。
電車が通過した後の信号機の変化を実際に体験しました。
3人1組で電車になり、信号機が設置されているところを通過した時にボタンを押します。
後半は、お仕事体験をメインに行いました。
外に出て、ケーブル敷設について教えていただきました。
2組に分かれて、ケーブルを講座の会場である本社ビルの3階まで引き上げます。
引き上げが完了したら、配線方法を学び、信号機を動かします。
ケーブル束を覆っているチューブはとても厚くて、力いっぱいナイフを使わないといけません。
プロの技ですね。
全てが正確に配線されると、「非常ボタン」を押した時に「特発」が光って、電車の運転手さんに知らせます。
配線を一つ間違ってしまうと、きちんとライトがつきません。
いよいよ、動作試験です。
大成功です!
「非常ボタン」が作動しました。
今回皆さんが学んで体験したことは、鉄道の安全な運行に欠かせない大切な仕事です。
とても貴重な体験をありがとうございました。
次回開催もおたのしみに!