プログラムレポート
身のまわりにあるデザインについて考えてみよう プロからまなぶとくべつなおしごとの様子(2022年1月16日開催)
公開日:2022年01月16日
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こどもバザール
1月16日は、NPO法人 Cafe de 寺子屋の戸塚涼音先生にご協力いただきジェンダーについて考えるおしごとを開催しました。
MJVのそらちゃん、めいかちゃん、やまちゃんの3人もお手伝いに来てくれました。
※MJV(ま・あ・るジュニアボランティア)とは、小学生時代にこども店長として活動していた中高生のことです。
まず、先生から質問がありました。
「サッカーが好きで、理科が得意で、虫に詳しくて将来は宇宙飛行士になりたい小学校4年生のゆうきさん」にプレゼントをするなら「ピンクのシャツ」か「青のシャツ」か。
「名前がさわやかそうだから、ピンク」「サッカー代表の色に近いから青」色々な意見が出ました。
どっちも正解です。
では、「ゆうきさん」は男の子でしょうか?女の子でしょうか?
「サッカーが好きだから」「理科が得意だから」「虫に詳しいから」色々な理由で、性別を思い込んでしまうこと。
また、性別からその人の好きなもの、得意なことなどを思い込んでしまうこと。
こういった社会的・文化的な意味での性別の差に対する固定観念や偏見をジェンダーバイアスというそうです。
例えば学校に行くときにかぶる帽子も「男の子はキャップ、女の子はハット」と決まっている学校もあったり、防災頭巾の色が男女で分かれていたりと、学校の中でもジェンダーバイアスはあります。
制服も、男子はズボン、女子はスカートと決まっている学校もありますね。
傘の売り場を見てみると男の子用の傘は画一的なデザインで、色も黒や青や緑が多いです。
女の子用の傘はハート柄やレースのようなデザインで、色もピンクやパステルカラーなどカラフルなものが多いのではないでしょうか。
これもジェンダーバイアスですね。
皆さんの身近なジェンダーバイアスについてMJVも一緒になって発表をしてもらいました。
「学校で女の子なのに、虫が好きだったり、算数や理科が好きなんて」と言われた。
「おじいちゃんに女の子なんだから手芸と料理はできた方が良い」と言われた。
「レディなんだから、おしとやかに」と言われた。
など、色々な出来事を発表してもらいました。
虫が好きなのも、算数や理科が好きなのも、性別に関係ないことですし、手芸や料理が出来た方が良いのも男女に関係なく出来た方が良いですよね。
先生がもう一つ例文を見せてくれました。
路上で交通事故がありました。
大型トラックに、男性と男性の息子がはねられました。
父親は即死でした。息子は病院に運ばれました。
病院の医者がその子を見て、「息子!私の息子!」と叫びました。
この文章を不思議に思った人はジェンダーバイアスがかかっているかも知れません。
「医者は男性の職業」という風に思い込んでいると不思議な文章に思えます。
しかし、もちろん女性の医者もいるので、この文章は全く不思議な文章ではないんですよと先生が教えてくれました。
「男性同士のカップルの間の息子かも知れない」という意見も出ました。色々なバイアスが私たちの世界にはありますね。
今、世界中でジェンダーの平等について声が上がっています。
例えば携帯電話などで使う絵文字の職業も男女両方の姿で描かれるようになりました。
ランドセルも色々な色から選べるようになりましたね。
参加者のみなさんも、ラベンダー、ピンク、キャメル、ネイビー、黄緑、茶色など色々な色のランドセルを使っていました。
今回のお仕事で、ジェンダー(社会的・文化的な意味での性別)によって色々なものがデザインされていることが分りました。
そして、色々なもののデザインがその人らしさを表現できるように新しくなってきていることが分かりました。
皆さんも身のまわりの色々なもののデザインを見て、考えてみましょう。