プログラムレポート
日立清水理科クラブ講座 講座の様子(2021年12月11日開催)
公開日:2021年12月12日
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しごと・ものづくり講座
12月11日は日立清水理科クラブ/清水ロータリークラブにご協力いただいて、「浮き絵」で絵馬作りにチャレンジしました。
講師は、斉藤芳弘先生です。
「電熱線」と「浮き絵」について学ぼう!
まずは、絵の色々な技法について学びました。
絵に立体感を持たせる技法は色々ありますが、今回は強調したい部分を切り抜いて、凹凸をつけることで絵を浮き上がらせる技法「浮き絵」を使って絵馬を作ります。
「浮き絵」を作るためには、なるべく隙間を少なくして絵を切り抜く必要があります。
そこで登場するのが細い金属のワイヤーを使った「電熱線」です。
電気は色々なことに使われていますが、今回は電気抵抗が高くて細い、ステンレスワイヤーに電気を通して、木の板を切ります。
木を熱で焼き切るときには、ステンレスワイヤーは400度くらいの温度になるそうなので注意が必要です。
また、きれいに切り抜いたところを浮き上がらせるためには、まっすぐに板を切ることも大事だと先生は教えてくれました。
ステンレスワイヤーの先についたおもりが、まっすぐ降りている状態で、下に向かってワイヤーを下げながら木を切るのがコツだと教えてくれました。
「浮き絵」制作にチャレンジ!
「浮き絵」と「電熱線」について学んだら、今度は実践です。
電熱線を使って浮き絵を作っていきましょう!
前半で学んだように、電熱線は400度にもなるので使用する際には注意が必要です。
理科クラブさんがご用意してくださったエプロンをつけると気が引き締まります。
まずは練習用の板で、電熱線の扱い方を練習しました。
先生が1対1で丁寧に教えてくださいます。
おもりがついたステンレスワイヤーに電気を通して、木にあてると、木が焦げるにおいがしました。
おもりが揺れないように、静かにワイヤーを持ち上げると、木の板がすいすいと切れていきました。
練習が終わったら、今度は本番です。
来年の干支、「寅」が描かれた板をテーブルに固定して、作業を行います。
初めに、板にあけられた小さな穴にステンレスワイヤーを通して、おもりをぶら下げます。
ワイヤーにおもりを付けたら、ワイヤーに電気を通してワイヤーを熱くしていきます。
先生が温度を調節してくれました。
ゆっくりと、焦らず丁寧に金属線を動かしていきます。
きれいに切り抜くことが出来ました。
モチーフの周りに、木が焦げた跡がしっかりついていますね。
木の板をくりぬくことが出来たら、切り抜いたパーツに丸みを持たせるためにやすり掛けをします。
きちんと狭い隙間を残して切り抜いているので、表面のちょっとした角を少し丸くする程度でやすり掛けをしました。
やすり掛けが終わったら、元の板に戻して、立体感が出るようにパーツを配置します。
配置が出来たら、裏面からボンドを使って固定します。
モチーフが、ぐっと前に出てきましたね。
最後に絵馬に色付けをしました。
広いところは太い筆で大胆に、細かいところは細い筆で慎重に、メリハリをつけて塗っていきます。
最後に、斉藤先生に仕上げをしてもらって、鈴つきのひもをつけてもらって完成です!
皆さん上手に立体感のある絵馬ができましたね。
きれいにできた絵馬を飾って新年を迎えましょう!