プログラムレポート
目指せゲームクリエイター 初級編・実践編 講座の様子(2021年8月5日開催)
公開日:2021年08月07日
-
しごと・ものづくり講座
8月5日は、ゲームクリエイターの岩本三四郎先生にお越しいただき「目指せゲームクリエイター」講座を開催いたしました。
「RPGツクールMV」というソフトを使って、RPG(ロールプレイングゲーム)を作ります。
RPGとは主人公のキャラクタを動かして、街で情報を集めたり、買い物をしたり、敵の潜むお城に向かったりと、物語の主人公になりきって冒険をするゲームのことです。
「RPGツクール」にはRPGに必要な絵や、その絵に対しての設定が初めから入っているので簡単にRPGが作れるという仕組みになっています。
まずは手始めに、「世界地図」を描きます。
RPGツクールではキャラクターが歩く画面のことを「マップ」と呼びます。
「マップ」を海柄で塗りつぶして、海のキャンバスを作ります。
海のキャンバスが出来たら、陸地のペンを使って、自分の思い描く世界を、お絵描きのようにして描いていきます。
陸が描けたら、草原にしたり雪原、砂漠など色々なパーツが用意されているので想像力を膨らませて世界を作っていきます。
それぞれのパーツにはあらかじめ、通れる/通れないなどの設定がしてあるので、パーツの特徴に注意しながら作っていきます。
ここには橋をかけたり、お城を作ったり、空に浮かぶ島を作ったりと、皆さん思い思いの世界を描きました。
先生の指示で、必ず「建物」は一つ置くように描きました。
建物を置いたら、そこまでたどり着けるかテストプレイをします。
川の場所や橋の向き、通り抜けられない山などに気を付けながら、きちんと建物までたどり着けるように調節をします。
でも今は、到着するだけで特に変化はありません。
「世界地図」が描けたら、今度は「建物の中」のマップを描きます。
今回は、敵のいる建物や洞窟の中なので、壁を描いたり、「それっぽい」パーツを置いていきます。
迷路のように作る参加者もいれば、骸骨を置いたり、魔方陣を置いたりと、皆さん工夫を凝らして「それっぽい」感じを出していきます。
この「世界地図」と「建物の中」の2つのマップをきちんとつなぐことが出来れば、キャラクタが「建物の中」に入ったように見えるはずです。
建物の入り口にキャラクタがタッチしたら、画面を「世界地図」から「建物の中」に切り替えて、好きなところにキャラクタが出現するようにします。
テストプレイをしてみると、「世界地図」から「建物の中」に入ったように見えました。
次に、「建物の中」から「世界地図」に出られるように、イベント設定をします。
上手く出入り出来ることが確認出来たら、今度は敵と戦うイベントを作ります。
建物の中に敵キャラクタを置きます。
イベント設定を使って敵に主人公がぶつかると会話が始まる仕組みにします。
誰の言葉かよく考えながら、セリフと一緒に表示する顔を選んだり、セリフを自分で入力したりします。
セリフと一緒に、キャラクタの顔を表示すると、主人公と敵が会話をしているように見えますね。
セリフが上手く思いつかない。そんなこともあるかもしれません。
日頃から、本や漫画を読んだり、映画やアニメを見たりすることで、「どんな人が、どんなことを、どんな風にしゃべるのか」想像力の蓄積をすることも大事ですね。
もちろんゲームの中に出てくるキャラクタの言葉も、ゲームを作る時の参考になります。
何回か会話をやり取りしたら、戦闘が始まるようにイベントを作りました。
敵の強さを調節して、倒せるようにしておきます。
戦闘イベントが終わったら、ゲームクリアのメッセージを入れて、タイトル画面に戻るように設定をしました。
イベントの設定が出来たら、きちんと遊べるかテストプレイをします。
上手く作れたでしょうか?
出来上がったところで初級編はおしまいです。
_________________________________________
実践編では「スイッチ」という機能を使って、色々な条件を付けてゲームを作っていきます。
初級編で作ったゲームは、敵を倒したらタイトル画面に戻っておしまいというゲームでしたが、実践編ではそこからさらに先に進めるようにゲームを作っていきます。
まずは「敵を倒したら」という「スイッチ」が「ON」になったら画面の敵を消すようにプログラムをします。
そうすることで、タイトル画面に戻らなくても、敵が消えて建物の外に出てゲームを続けることが出来るようになります。
この、「スイッチを使って色々な条件を作って、その時その時の実行内容を分岐させていくこと」がゲームを作る時にとても重要だと先生は仰っていました。
誰かに話しかけて道をあけたり、どこかを調べて鍵を手に入れたり、鍵を持っていたら扉の向こうに行けたり、全部「スイッチ」で行います。
他にも、主人公以外の「キャラクタの動きを設定」することで、主人公に向かってくる敵を作ったりすることも出来ます。
そうすると「鬼ごっこ」のようなゲームを作ることも出来ます。
ここでも、ただ追いつかれるだけでなく「追いつかれたら負け」にしたり、「追いつかれたら戦闘が始まる」ようにしたり、これも「スイッチ」によって変えることが出来ます。
初級編で学んだマップとマップをつないで移動する設定が上手く出来れば、世界地図から街の中に、街の中からお店の中に、お店の階段からお店の二階になど、どんどん進んでいくことも出来ます。
皆さん思い思いの世界を作りながら、分からないところは先生にやり方を聞きつつ、作っていました。
1つのゲームを作りためには、どんな世界なのか、どんな人がいるのか、どんなことを話すのか、どんな物語があるのかなど、色々なことを考える必要があります。
そしてさらに、ゲームにするためには、何をしたら次のことが出来るようになるのか、敵の強さはどうするのかなど、たくさんのことを考えなくてはいけません。
そのためには日々、色々なことを体験して、吸収していくことが必要なんだと考えさせられる講座でした。
いつも講師をしていただいている、岩本三四郎先生は普段色々なゲーム作っています。
「アクションゲームツクール」で作られた「ゲームバトルタイクーン」は、「相手のコントローラーを奪えば勝ち!」というルールのゲームです。
1対1の対戦格闘ゲームにパズルゲームやシューティングゲーム、プライズゲームなど色々なゲームの要素がくっついたゲームになっています。
2020年の「アクションゲームツクールMV」第1回コンテストで、大賞を受賞されています。
皆さんも機会があったら是非プレイしてみてくださいね!